第266話 汚言葉の応酬連打

「赤ちゃんつくる?」


「そうよ。」


「本気?」


「嘘を言ってる暇があるならセックスしたいから。」


最低な日本語だ。


「アンタが?晃太くんと?」


「そうよ?何か文句でも?」


「ありまくりに決まってるだろ。」


うわ、めっちゃドス効いた声ですね………香織さん。


「私もまだ赤ちゃん出来てるかチェックしてないのに。」


「どうせ出来てないわよ。」


「は?死ね。」


「は?お前が死ね。」


あ~、コンプラかけて~。コンプラかけてくださいな~。


「どうせ出来てないから蹴ってあげようか?腹」


「蹴ってみろよ。お前をこの2階から落としてやるよ。」


「簡単に落ちるか。」


「頭から割れるように落としてやるよ。」


「お前も道連れだよ。」


「あ~、一旦停止。舌戦停戦で。」


たまらず割り込む晃太。割り込まないと事件が起きそうだったから。


「もう少し静かに議論出来ないか?」


「「出来ない」」


「何でそこはハモるんだよ……」


出来ない!じゃないし。馬鹿な高校生がテスト前に何が分からないの?って言われて全部!って言ってるのと一緒だからな?それ。


「じゃあ私に愛人やめろって言うなら赤ちゃん出来てるかどうか早くチェックしてこいよ?」


「は?何でだよ?」


「ちょ、お前らドスを抑えて………」


「「黙ってて。」」


「あ、はい………」


シュンっとなる晃太。イヤ、イヤイヤ。あ、はいじゃないし。コイツら晃太のこと好きなんだろ?その人にむかって 黙ってて。 じゃないでしょ。黙らすなよ。一応……いや、かなり当事者なんだけど?


「何でチェックしてこないといけないんだよ?」


「赤ちゃんの有無で私の行動が変わるから」


「は?テメェの何が変わるんだよ?」


「行動だって言ってるだろ。頭、脳みそねーのか?」


「脳みそはあるわ。テメェみたいにカニ味噌が入ってる頭じゃねーんだよ。」


「うるせぇ。黒味噌が。」


凄いな。人間こんなに汚い言葉の応酬連打出来るんだな。


「とりあえず有無で変わるんだよ。赤ちゃんの。」


「だから何でだよ?」


「まだ子孫繁栄してないから。」


「は?」


「一番になれるから。」


「は?」


「確かに私 綾崎 彗は昔アンタをいじめてたし無理矢理晃太くんをレイプしようとしたり放送室ジャックして事件起こしたりして反省してるよ。だから恋人からワンランク下がった愛人になったんだよ。」


いや、普通恋人からワンランク下がったら親友とかになりませんかね?お嬢さん。とは言えない晃太さん。


「つまり1番の椅子をアンタに渡してる訳。現時点。」


「だから何よ?」


「けど私も1番の椅子が1つ欲しい。そこで気がついたの。あ、赤ちゃんまだじゃん。って。」


「あ?」


「赤ちゃんがまだなこの現在。私がセックスすれば晃太くんとセックスすれば1番の椅子をゲット出来る。私も愛人からでも1番になれると。だから私に愛人やめてほしければまず赤ちゃんが出来てるかチェックしてこい。出来てないなら愛人やめろは無理だ。愛人をやめる気なんて更々ないから。黙ってろ。バーカ。」

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