第264話 仲悪いヤツも同じ旗持てば共闘するんだよ。
「よっしゃ!じゃあ次はお前だ!」
「ナニ?一体?アンタ頭おかしいの?」
「アンタに言われたくないわ。」
「私も言われたくないわ。」
「アンタにも。」
「アンタにも。」
「アンタにも。」
「アンタにも。」
「どっちもどっちじゃ。馬鹿どもが!」
「馬鹿は言い過ぎじゃない?晃太くん?」
「愛人様。酷いです!」
「あとあんまり調子に乗らない方がいいよ?晃太くん?夜覚えてなよ?」
「……………それ言われたらもう何も言えなくなるんだけど?」
脅しだ。恐喝だ。あ~、怖い怖い。
「そして綾崎!」
「何よ?香織?」
「いや、彗!」
「アンタが私のことを彗って言うのは癪に触るね。」
「じゃあアンタも香織って呼ぶなよ?」
「ナニ?じゃあ沢さん~とか呼べばいいわけ?」
バチバチ火花を散らす2人。頼むからバチバチするな。バチバチするな。
「ま、ともかく何処か部屋に入ろう。こんなとこで話してても意味ないし。」
「何なの?別に私には話すことはないけど?」
「アンタには無くても私には、私たちにはあるんだよ」
「え?愛人様も?」
「え、いや………まぁ………」
めんどくせぇなぁ。もう。
「とりあえず誰かの部屋に入ろう。」
「私は嫌よ。何の話も無いのに無理矢理話をするって言われてるんだから部屋には入らさないから。あ、愛人様ならいつ何時でもウェルカムですよ?」
「あ、私も無理でーす。晃太くんはいいけど彗、が鬱陶しいから!彗、が鬱陶しいから!」
「何回も言うなよ。香織が。香織が。香織のクセに。」
「何がクセよ?アンタに言われる筋合い無いわよ!」
「私も無いわよ!バーカ!」
「……………」
良くもまぁ、今までシーソーが同じでとどまってたよ。もうバッタンバッタンバッタンバッタンそりゃもう酷いくらいのシーソーゲームじゃん。スゲェな。まさに舌戦だな。
「まぁまぁ………とりあえず抑えて抑えて……」
「……………」
「……………」
「何だよ?2人してこっち見て?」
じーっと2人は晃太を見つめる。目を離せばいいのだが何故か離せない。離したら……殺される、そんな気がした。
「見つけた」
「は?」
「見つけたね」
「へ?」
ズンズン進むな。ズンズン進むなよ。
「何をだよ?何を見つけたんだよ?」
「部屋」
「は?部屋?」
「部屋だよ。部屋だよ。」
「部屋です。部屋です。」
「何を?何を言って………」
2人がゆっくり指差す。そのさきには………
「俺?」
「俺だよ。俺。俺が。」
「そう。愛人様が。」
「「部屋を貸してもらうんだよ。いや、部屋を使う。いや、部屋をネッチョリネッチョリネッチョリ使うんだよ!」」
ネッチョリネッチョリって何だよ。
てか、こんな時だけ意気投合するなよ。
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