第250話 清水の舞台から飛び降りる気持ちで飛び降りても怪我するモノは怪我する。

無駄遣い能力のせいで?それともおかげで?進藤の部屋に入ることが出来た。ほとんど犯罪に片足突っ込んでる方法で部屋に入れた。


「ゲームは凄いね!」


「ゲームじゃないだろ。お前がおかしいよ。」


ゲームのおかげでピッキング出来るとか嘘みたいなホントの話、いや~マジでコイツにホラゲーとかやらさないでおこう。マシンガンとかライフルとかトカレフとか、はたまたバズーカだろうか、色んな銃火器の使い方を覚えそうで…………コエーよ。


「とりあえず進藤探そ。」


「探すって………」


「失礼するぞー」


「ヤクザの上がりかた。」


「あれ?部屋にはいないな?」


「いないな…………何処見てるんだよ?」


「ベッドだよ。ベッドの布団の中に隠れてないかな?って」


「暖まりたい犬じゃないんだから……てか次は何処を?」


「クローゼット。隠れるとしたらここでしょ!」


「お前の記憶は数十年前で止まってるのか?他にもあるだろ。隠れる場所。」


「あ~、トイレ!けど多目的じゃな」


「多目的なトイレの話もしてないから!」


「ペットボトルを頭にドーン。」


「もうそれは意味が分からない。」


松竹梅の芸人の話でしょ?どっちもやらかした芸人の話でしょ?マジで関係ないじゃん?

てか……


「進藤いなくない?」


「進藤いないね~。何死んだ?」


「いきなり出てくる言葉がそれかよ……死なないだろ。急に。」


「じゃあ縮んだ?小さくなってゴミとかと一緒に隠れてるんじゃない?」


「お前………何で魔法の話してんの?縮むか?縮むわけないだろ。」


「じゃあ何処にいるのよ!」


「何でそんなキレる?ビビるわ………」


香織が何故かキレる。キレる理由は意味分からないけど。


「てか百舌鳥先輩。GPSつけてるんですよね?ならすぐ分かるんじゃ………百舌鳥先輩?」


百舌鳥先輩はスマホを見つめじっーと一点を見つめて動かない。


「どうしたんですか?」


「どうしたの?愛梨?」


「……………」


無言で動かない百舌鳥先輩。

もう一度聞いてみる。


「あの………百舌鳥先輩?どうしたんです」


「GPSが動いてる。」


「へ?」


ポツリポツリと話し出す。


「GPSが動いてる。そっちの向きに。」


「うぉ。危な!」


急に指差す方向には小窓が。人1人入れるくらいの小窓が。いや、出れる小窓が。

開いていた。


「え?まさか。進藤。この小窓から……」


飛び降りた、そう言う前に、勢いよく飛び降りるシルエット………


「え?百舌鳥先輩?」


てか飛び降りたよ?てか考えて。ここ2階なんだよ。飛び降りたらアカンて。

絶対に………


「よしっ!晃太くん。私たちも飛び降りよう!」


「いやっ、飛ばねーよ?」

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