第248話 行きすぎたから逆に戻って少しずつちょっとしたことをしよう。
「とりあえず何処から手をつける?」
「手をつけるって………」
「今お姉さんは黒井さんに説教されてるから私達の仲を伝えたりするのは無理だと思うね。」
「まぁ………」
「そして黒井さんにもこの作戦には参加してもらおう!黒井さんとお姉さんの相性悪い意味で抜群っぽいから!例えるなら毒とフェアリータイプみたいな?」
「………………」
晃太的にはどちらも毒だと思うのだが、まぁいいや。
「確かに黒井さんに協力してもらうのはアリだと思うわ。」
「でしょ?だから今から何をするのか。私たちが何をするのか、それは!
進藤と愛梨の進展だね!」
「そこからするのか…………」
「林間学校は短いんだよ?2泊3日だよ?その間にやるべきことはやるんだよ!」
「素晴らしい根性で。」
「とりあえず進藤と愛梨はセックスはしたよね?」
「それ以上の進展が必要かね?」
「まだ手を繋いだり言い方の問題、キス…色々あるからね?」
「いや、セックスした時点でそれ全てが後ずさりみたいな、いやムーンウォークみたいな……前に進んでなくない?」
「前に進んでるよ!それに愛梨は妻にそして母になるんだから、全てを現実にするんだよ!それで最高になるんだから!」
「意味分からん。」
「とりあえず一番にするのは進藤と愛梨の仲の深め合いだね!」
「まぁ、いいけど………どうすれば、てかどうやって仲を深め合う訳?」
「とりあえず愛梨連れてこようか!」
ピューンと走り出す香織。
ホント思いたったらすぐ行動、だな。
「何?どしたの?香織?あ、晃太くんもいるじゃん?」
「すいません。先輩。いきなりコイツが押し掛けてきて………」
「全然!てか今から私も押し掛けようとしてたし!」
「え、ここにですか?」
「優くんところに!」
「………あ、そうっすか。」
ある意味助けたのかも知れない、1人の男子を。
「愛梨さぁ~。もうすぐ母になるじゃん?」
「なるね。」
え、確定事項?
「だけど出来てないことがたくさんある訳じゃん。」
「そうだね。たくさん出来てないね。」
話が通じてる。核心につかずとも話が通じてる…………怖。この人ら怖。
「まず愛梨から聞きたいんだけど。」
「うんうん。」
「何をしてほしい?」
「まず?まぁ………とりあえずは名前で呼んで欲しいかな?今まだ先輩とかあ、とか、うん、とか私に何か恐怖心を持っているのか何故か分からないんだけどね?恐怖心持ってるみたいだから。まずは名前で呼んで欲しいね。」
「うんうん。」
「で後は優くんからのキス!優からの熱いキス!いや、ディープキス!それが欲しいね!いやそれをもらうね!」
え、確定なの?
「よしっ!じゃあ決まったところで行きましょうか!」
香織は何故かバックを持って………
「進藤の部屋に。」
「優くんの部屋に!」
「……………」
心の中で唱える。
逃げろ。逃げろ、と百舌鳥
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