第229話 勝者の言うことやることは絶対

勝者は………


「やっぱリラックスのパーよね!ね?香織?」


「クソ~!気合い入れたのが裏目に出たぁ」


話を聞いて分かるように、

勝者は百舌鳥先輩。

百舌鳥先輩が1番で最初にさっき選んだ場所に剣を刺せる権利を得た。

チラッと進藤を見たがもう心ここにあらずでひたすら水をがぶ飲みしていた。見る限りあれで3本目。

さっきサービスエリアでトイレ休憩したばかりですけども?休憩した意味とは?

まぁ、でもそうでもしないとやってられないのだろう。水分をとらないと、何かしてないと進藤は闇に飲み込まれてしまうのだろう。

ホントに変わっちゃったよ。彼は………悪い風に。この林間学校で進藤のことも改善しないと………


「ではでは。私が1番にココに刺させてもらいますね?」


香織以外は残念そうな顔をせず、まさか1番に当たらないだろ、何馬鹿にじゃんけんとかしてるんだ?この2人とか思って………あ、そう思ってたのは晃太だけか。

ともかく誰1人として当たる、なんて思ってなかったのだ。


「じゃあ刺しまーす!」


大体黒ひげが一発で出る確率なんてかなり低いんだから出る訳が………




ぽーん!




勢いよく飛び出した黒ひげはコロコロ転がり天は見てるのか進藤の足元に。


「当たった…………」

「やっぱりな………」


唖然とする皆を他所にやれやれといった様子の香織。マジで当ててやがった。嘘………そんなこと………そんな出来事………ある?


「よっしゃあ!じゃあポッキーゲームね!私が最初!1番目!」


「うん。まぁ仕方ないね。当たったし。じゃあ誰をえら」


「優くん。」


「だよね~。」


香織の言葉をさえぎって進藤と言葉を出す百舌鳥先輩。進藤はまだ水飲んでる。アレ5本目では?


「優くん。端っこ口で掴んで。」


「…………」


言われるがまま従う進藤。もうマリオネットでは?

しかしそのマリオネットも少し反撃を試みる。


「あの、ちょっとくらいになったら離しても」


「ダメ」


「少しくらいなら……」


「ダメ」


「触れる寸前までなら……」


「離したらどうなるか。その身体によく聞いてみて?」


百舌鳥先輩は進藤の身体、主に下半身を指さす。脅しかた怖っ。


「それじゃあいくよ~。ポッキーゲームスタート!」


真っ先に動き出したのは百舌鳥先輩、サクサクサクサクっと食べていく。進藤は下半身のことが頭にこべりついているのか、動けず固まっている。固まっている進藤めがけラストスパートの百舌鳥先輩。そして………



ブチュ~。


思いっきりそんな音がした。

そんなノイズがした。

百舌鳥先輩は進藤の息もさせないようなそんな様子で、まるで進藤の生気を抜いているようなそんな感じで………チュウチュウチュウチュウチュウチュウチュウ………吸っていく。


進藤………っと助けたかったが何故か香織に制止されたのでただただ友がやつれていくのを見るしかなかった………

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