第222話 にゃんにゃんにゃん。王様と従者

「さぁ~!いくよ~!王様だ~れだ!」


アリス先輩の声で引いたくじ。全員の手元に割り箸が。無。無。無。無。

ほとんどが無の中、当たり前だが1人だけ


「私だ~!」


大声をあげたのは………


「ワタシ!アリスちゃんです!」


アリス先輩。王様はアリス先輩。ぴったりというか何というか。あ、ちなみにアリス先輩はじゃんけんで勝って残り物をゲットした人物である。

う~ん。マジで残り物には福があったわ。

残念がる女子軍。

フッフッフ~っと胸を張るアリス先輩。


「じゃんけんと残り物の効果だね!さて!じゃあ、命令をしようかな?じゃ~私と忍が~キスを………」


「ちょっと待ってもらえます?」


「何?晃太くん?」


「あの。王様ゲームのやり方知ってます?」


「王様の命令は絶対なんでしょ?」


「ですけど。じゃあこの割り箸に書いてある1から9の番号はなんすか?」


「…………嫌だな~。冗談だよ~!チッ」


「今舌打ちしましたよね?」


チッじゃないですし。もしそのルールでしたら暴走する奴らがめちゃくちゃいるからやめてください。頼むから。


「え~じゃあ。王様に………………4番が手のひらにキスをする!」


キスって………またヤバいな~………何で初手からやるの?やめてほしいから………

まぁ、まず晃太は5番なのでセーフ。

4番、4番。誰かな?


「はい。私です。」


手をあげたのは、


「忍先輩?」


「よっしゃあ~!!流石私たちの運命の赤い糸!」


ガッツポーズするアリス先輩。いやぁ……9分の1の確率で………約10%の確率から引き当てたよ。この人………豪運じゃん。


「じゃあ!忍!忍!早く早く!キスして!」


「はい。分かりました。」


躊躇いないなぁ………そして、手にキスをして………キスをして………キスをして………長いなぁ…………長いよ。長いよ?長いけど?

数分かけてキスをした、キスをした結果。


「うわぁ!ありがと!ありがと!忍!」


キスを、いや、唇を離した瞬間に………

手のひらには赤い赤いキスマークが………


「キスマークまでつけてくれるなんて!王様満足!満足!満足じゃ!」


「期待にそえて嬉しいです。姫。」


あ、2人の世界に入ってる………いや、この人らも充分バカップルだなぁ………


「お二人さん?」

「幸せなとこ。」

「悪いけど。」

「さっさと次やらない?」


女子は臨戦態勢。

てかまだすんの?


「あ、私じゃんけんやらなくていいよ?もう充分だし。他の皆でやれば?」


と、言葉を聞いた瞬間。

さいしょはグー!じゃんけんポイ!

早いな………じゃんけんするの早いな……

で今回は一発で決まったし………

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