第214話 黒塗りで威圧があるものってな~んだ?
結局、コンドームは持っていかせることとなった。もちろん持っていってほしくないが、もしも晃太がコンドーム持っていくなよ!そんなもの!とか言ったら
え!?コンドーム無しでいいの?ナマ?ナマ有り?林間学校中に第1子爆誕?!
とか色々とめんどくさいこと、そりゃあまぁめんどくさいことになるのは百も承知ですので、仕方なくコンドームは持っていかせることとなった。
例えるなら、遠足でおやつを持っていく時、バナナはおやつに入りますか?って言われてはい。そうです。って言う感じ。分かる?いや………何か違うか?違うくないか?例えミスったか?まぁどうでもいいや、もうこの際………隣の布団で我が物顔で寝てる香織を見たらもう考えるのがバカらしくなった。
「さっ!何ていい天気日和!」
「天気日和って何だよ?」
「晴れ晴れってことだよ!私は晴れ女!」
「晴れ女か?」
「まぁ、ところにより雨女かもしれないね!」
「じゃあ喋んな。語るな。」
朝からフル回転だな。晃太はまだ回転しきってないのに………ツッコミ疲れる。
「え~っと準備できたか?なら学校まで行くぞ」
「え?」
「は?」
「え?何で学校に行くの?」
「は?」
「だって私達は林間学校に行くんだよ?何で学校を一々経由しないといけないの?」
「いや………経由とかじゃなくて………普通学校行事なら一旦は学校に集合するのが筋だろ?」
「チッチッチッ~」
「その顔と指のウインカーみたいな動き腹立つな。」
チッチッチッじゃねーよ。
「今年から林間学校が改定したって言ったでしょ?」
「あ、あぁ……」
「アリスが法だって言ったでしょ?」
「言ってたな………」
「もうすぐかな?」
スマホの時刻を確認する香織………
するとその数十秒後………
プップー!
車のクラクションの音が鳴った。
それもトラックとか一般の車両では聞かない高級感のある音で………
「あ、キタキタ!おーい!ここだよ~!」
窓を開けた香織が手をふる。その先にあったのは………
黒塗りのピカピカのベンツ。よく特番のテレビとかアニメのお嬢様お坊っちゃまが乗ってる、アレ。アレが晃太の家の前にドドンっと止まっていた。ウチのあの狭い通路にあんなバカデカイ車よく入ったな………
「晃太くん。準備は出来た?」
「は?」
「あ、さっき準備出来たって言ってたから大丈夫だね!ちなみに私は準備万端!昨日言われたからコンドームはやっぱり持っていかないことにした。私ひよってた。私、私らしくなかった。私達にコンドームなんていらないよね。私達は生一番!だよね!」
「…………」
普通にふざけんなってツッコミしたかったし生一番ってビールの商品紹介かよ、ってツッコミもしたかったけど、何よりも……
下で待つ黒塗りの威圧感のあるヤツに気をとられていた………
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