第202話 深淵へと引き込まれ

「とりあえずママはご飯つくるわね。一段落ついたなら」

「俺も少し横になる。」


香織のママ、パパさんの呪縛から解き放たれようやく安心の時間………


「お風呂入ろうか。」


「あ?」


「一緒にお風呂入ろうか。晃太くん。」


「何で?まだ早いじゃん。それに一緒に入る必要なくない?」


「アハハハっ!」


笑ってない笑い声でそう笑うと話を続ける。


「さっき言ってたよね?」


「さっき?」


「雫とお姉さんにおっぱい揉まされたって」


「あ、」


あ、ヤベ。いらないこと覚えてやがる。


「確かに私とはセックスはしたよ?けどおっぱい揉んでたか?と言えばうん?と首を傾げるんだよね。しかも吸ってもいたと……」


「そ、それは姉さんだけで……」


「お姉さんにはしたんだね。」


「あ。」


墓穴掘った。


「これは許されないよ。あ~許されないよ。」


上着をプチプチと脱ぎながら話す香織。


「ちょい待て!」


「ふ~ん。雫はよくてお姉さんは良くて私はダメと。彼女、の。彼女、の。彼女、の私はダメと?」


「いや、ダメとかじゃなくて全部いや、2つとも事故だったんだよ!事故で無理やり触らせられて……」


「それで勃起して?」


「してねーよ!」


「どうか分かんない。見てないから。その現場を見てないから。」


「見てないから別にいいだろ?ほっといて」


「再現しないと。」


「は?」


「再現しないと私の怒りと悶々はおさまらない。」


「悶々は勝手に改善しろ!」


「だから………」


「ちょっとお前!」


服を脱ぎブラ姿になる香織。


「勃起した?」


「してねーよ!」


「してよ。」


「何でだよ!」


「彼女の破廉恥な姿だよ?目に焼き付けたら下に血がいくでしょ?ドバドバと」


「やめろ?下は、後何で近づいてくるのかな?」


ズイズイっと近づく香織。

ブラの紐を緩めながら………


「揉んで。」


「は?」


「揉んで。もみくちゃにして。」


「いやいやいやいや………」


「タガが外れてもいいから。揉んでぇ。あと吸ってぇ。」


色っぽい声でそう話す香織、流石の晃太も理性が揺らぎ………


「勃起………した?」


「まだしてねーよ!」


「………まだ?」


「あっ………」


ニヤリと笑った彼女はしてやったりといった様子で………


「私の部屋、行こっか?」


「何で………何で?いやいや、何で?」


「大丈夫。怖くないよ?」


「怖いとか怖くないとかじゃなくて………」


「今はセックスまではしないから、今は。」


「今はって何だよ!マジで!ちょっと待て!」


「大丈夫。大丈夫。怖くない。怖くない。」


「力強っ!ちょっと待て!パパさんママさん!ちょっと助けて………」


「パパママ、今からちょっと晃太くんで遊んでくるね!」


「ちょ、俺で遊ぶって……待て!話せば分かる!話せば分かるってぇぇ!」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る