第193話 パリピ看護婦

「赤ちゃん?」


「晃太くんのお姉さん。これは進藤優くんの彼女の百舌鳥愛梨ちゃんの赤ちゃんの結果の話ですからね?」


少し看護婦さんの言葉にイラッとした姉さんに香織がなだめる。

手懐け方を理解してやがる………危ない橋、いや危ない紐を一歩一歩歩いてるはずなのに平然とした様子の香織がスゲェなと思った。改めてコイツ肝すわってるな、肝すわりまくってるなと思った。


「で、あの~赤ちゃんの件なんですけどぉ」


「あ、はい。はぁ……い」


「あれ?お兄さんめちゃ深刻な顔してますやん?どした?テンあげでいこ。」


「ん?テンあげ?」


急に看護婦さんのテンションが変じゃない?


「バイブスあげてテンあげでポヨポヨしない?」


「ポヨポヨ?」


それはおかしくない?ポヨポヨってテンあげとかと意味分かんないだろ。


「とりま。アンタ。名前なんだっけ?」


「え、オレ?」


「うん。キミだから。キミね?キミの名前教えてポヨ。」


「教えてポヨ?え、あ、えっ、あの~オレは……オレの名前は……進藤 優っすけど……」


「じゃあシンユーな。」


「シンユー?」


「シンユーは赤ちゃん欲しい系?欲しくない系?」


「え。」


「どっちよ?どっちどっち?」


「え、えーっと……オレは赤ちゃん欲しくないんすけど……」


「え、どして?とりま赤ちゃんできたら結婚とか可能になるしめちゃラッキーじゃね?」


「いや……ラッキーって………めちゃくちゃラフに考えてませんか?」


「いやいや。ラフに考えるのが一番いいじゃん?最高じゃない?最高じゃん?」


「いや、赤ちゃんはラフに考えることではないっすけど………」


めちゃくちゃペースを乱されている進藤だが………


「あの………テンションとか赤ちゃんが進藤が欲しいか欲しくないか聞いたけど……看護婦さん結局どうなんですか?」


「どうなんですか?とは?てかアンタは?まさかのBL?ボイラブ?ボイラブ初めて見た系?」


「見た系は意味分からないけど。とりあえずボイラブではないから。オレは進藤の友達だし……」


「友達……つまりフレね?りょー。」


「もうツッコムのもめんどくさいですけど……それでいいっすわ。とりあえず…答え合わせを」


「答え合わせ?」


「あの~進藤の赤ちゃんが出来ているかどうかを教えてくださいよ…」


「あーね。とりあえず赤ちゃんの安否知りたいわけね?」


「安否じゃなくているかいないか存在するか存在しないかを教えてやってほしいんですけど………」


「なるね~。わかったわかった教えるけど~教えるけど~あ、来た。来た。来たみたいだわ。」


「来た?」


「シンユーの妻のモズモズが来たからモズモズから教えてもらった方が良くない?てかしっかり妻から聞きな?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る