第188話 最恐のタッグ

「ちょっと待て。」


「はい?何ですか?ダーリン!」


「ダーリンじゃねーから。そんなことより」


「ことより?」


「どうやってお前は姉さんを言いくるめたんだよ?」


「言いくるめたって、酷い言い方だね~」


「じゃあ他に何て言えばいいんだよ?」


あの姉さん、いやあのブラコン魔王にどう言い訳したら雫=彼女の方程式をつくらすことが出来るんだよ………


「まぁ、彼女って言い方はちょっと早いかもね~」


「は?」


「実際には彼女(仮)って感じなんだけどね?」


「は?」


意味が分からない。仮?仮とは?


「説明長くなるけど大丈夫?」


「詳しく教えろ。」


長いとか関係ないから全てを一から十まで教えろ、そう思い雫に説明させる。




「あの後、こーくんが、逃げたあの後。私とお姉さまが2人きりになった昨日のこと。私はお姉さまに顔と顔を合わせて喋ったの。」





「………………………」

「………………………」

「………………………」

「………………………」


沈黙が2人きりの世界に広がった。


「……………」

「……………」


その沈黙を破ったのは雫だった。


「あの~。お姉さま?」


「お前のお姉さんではねーよ。」


「口が悪いですよ?そんな口が悪いと女子としてよくないですよ?」


「うるさい。クソビ○チ」


「え。そんな酷い言い方しなくてもぉ。」


「大体お前は誰だよ。クソ野郎。何でこーちゃんの部屋に。うちにいるんだよ?」


「あ、私は幸山 雫。一年でこーくんは私の先輩で……」


「こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?こーくん?」


「ありゃ、そんな呪いくらいに言わなくても?」


「お前を呪ってやるよ」


「コワ~。そんな敵対しなくてもぉ?」


「私に敵対しなくてもぉいいじゃないですかぁ?」


「は?じゃあ誰にすればいいんだよ?」


「う~ん~」


「てかお前は何なんだよ?お前は誰だ?」


「え。だから私は幸山 雫………」


「テメェの名前は聞いたよ。2度も聞きたくねーよ。」


「イヤー、2度もって。2回しか言ってないのに?」


「1回も聞きたくねーよ。だからさっさと教えろ。テメェは何なんだよ?」


「何とは?」


「分かるだろ?お前はこーちゃんの何なんだよ?彼女とか言ったら………」


「無言で人差し指を立てないでくださいよぉ~。」


「だから教えろ。テメェは何なんだよ。」


「え~?私はこーくんの何か………何か……何か………何か………何か…………何か………あ!」


この時雫は悪い考えを考えついた。

ホントに悪い、ホントに全てがムチャクチャになる考えを。


「お姉さま!私のこと一旦理解して一旦和解しませんか?」


「あ?何言ってんだ?」


雫はニコリと笑い、そして。


「こーくんは今ある人物に襲われてるんですよ。セックスして赤ちゃんをつくらせられるように。」


「あ?」


「だから、私に、いやこーくんのために力を貸してくれないですか?」


「力を貸す?」


「そう!こーくんを守るために。私を彼女(仮)にしませんか?」

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