第177話 禁断の扉
状況を再確認しよう。
今、晃太は雫に手錠で繋がれ胸を揉まされてる状況。これもこれで最悪な状態。
そして扉の向こうには姉が、史上最も危険な状態で放置されて変化したブラコン姉が、夜這いに来ました。あけ~て~。と扉を叩く。
扉を開けなくてもこのまま雫と共にこのままだと非常にヤバい。だが開けてしまえばよりまずく姉に女を部屋に入れてることがバレる。そこから色々なことがバレていけば……
「雫………小さい声で喋ってくれ。頼む。」
「雫、愛してるよって言ってもらおうかな?」
「………雫、愛してるよ………」
「はい。ダーリンどうかした?」
もう心が痛いが仕方ない。立て直していくしかないから。
「外に姉がいるから静かにしてくれ。出来ることなら気配を消してくれ。」
「私忍者じゃないけど?」
「それでも頼むからしてくれ。」
「後でご褒美ね?」
「それはこれが上手く解決できたらだよ。」
「こーちゃん?どうしたの?寝てたの?」
「あ、あっ……えーとゲームしてたから聞こえにくくてさぁ……」
「何してたの?」
「何……えーと……スマ○ラ」
「へー。何使ってるの?」
「えーと……ぴ、ピカ○ュウかな?」
「へー。私はカー○ィ」
「へ、へー。そうなんだ………」
「………こーちゃん。開けてくれるかな?扉。」
「い、いやぁ………あの………今部屋ぐちゃぐちゃでさ………」
「大丈夫。片付けてあげるから。」
「てか………あの………姉さんはさっき一緒に寝たいからきたんでしょ?」
「そうだよ。あ、けどちょっと違う!夜這いにきたんだよ!」
「いや………どっちでもいいんだけど……」
夜這いは早急に消してほしいが。
「今俺ゲームしてるからまだ寝ないし。寝る前に呼ぶからその……今は早急に帰って……
」
「ゲーム音が聞こえないよ?」
「へ?」
「ゲーム音聞こえないし音が何にも聞こえないし」
「いや………」
「嘘をついた?」
「ついてねーよ?ついてない!ついてない!」
「じゃあ開けてよ。」
「いや……その今は無理だから……」
絶対に無理だからね。だって女いるし………
「……………」
「後でね。来てくれたら嬉しいかな?なんて………」
「嘘つき。」
「へ?」
「嘘つきの匂いがする。」
「し、しないよ。」
「ふ~ん。じゃあ……」
扉の先からガチャって音が聞こえる。
「今私がこーちゃんの部屋の緊急用鍵を持ってるとなったらどうする?」
冷や汗が止まらなくなった……
「姉さん。落ち着こ!」
「私は至って落ち着いてるけど?落ち着いてないのはこーちゃんでしょ?」
ヤバいヤバい鍵持たれたらもう打つ手が……
「開けるね。」
「ちょ、ちょ、ちょっと待って!あの姉さんのいうこと聞くから」
「大丈夫。今から夜這いで全部解決するから……」
ガチャと扉に鍵を差し込む音。
「姉さん!」
その言葉も虚しく……
ガチャ。
扉は開かれた。
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