第155話 一週間考えた結果論

数日後。


「流石灰カス。1週間急病だって言ったらすぐ様オッケー出たわ。」


「流石というか通常営業ですね。」


アリスさんにまでそこまで言われる灰カスって一体。


ガラガラガラっ…………


生徒会室の扉が開く。

そこで現れたのは………


「し、失礼します……」


綾崎だった。


「よー久々。」


「…………」


晃太の声に少しまだ躊躇い気に………


「き、傷は?」


「きず?あ~大丈夫、大丈夫!1日2日は痛かったけどその後は全然?」


「………………ホントにゴメンナサイ!」


土下座をする綾崎。


「綾崎………別に」


「こんな私を助けてくれてありがとう……」


綾崎が泣きわめいたあの後3人で放送室ジャックの件を謝りにいった。

傷は隠しながら。

こっぴどく怒られたが俺らには何も罰はなく綾崎にだけ停学一週間がかせられた。


「だから友達だから別にいいってば。」


「友達………」


綾崎は自分の手を胸におき嬉しそうにする。


「ありがと………晃太くん……」


「うん。別にいい……」


「ちょっとぉ?ホンモノを前にえらく仲良くしてますわね?」


「ホンモノって……」


香織がぬーんと二人の顔の間に挟まりこむ。


「私は彼女。綾崎は友達、そこんとこあんだーすたー……」


「香織。」


「うん?へ?」


香織に向けても土下座をする綾崎。


「な、何よ?」


「色々。いじめてたこととか色んなことにゴメンなさい。」


「だ、だからな、何よ?」


「仲良くしなくていいから周りにいさせて。」


「う、う…………か、勝手にしてよ!もう!」


あまりにストレートな言葉にあまりの香織もふらつく対応だった。

そしてスッっと立ち上がる綾崎。

ようやく厄がとれたか?


「宣誓!」


「宣誓?」


いきなり何?


「私綾崎 彗は危ない行動で皆様に迷惑をかけたことを謝ります。ですが一つ宣誓したいことがあります。

宣誓!私綾崎 彗は晃太くんの恋人になることをやめて第二のポジション愛人になることを誓います。」


「おい。」

「はぁ………?」


戸惑う二人に綾崎は厄がとれたかのように笑ってこちらをむく。


「恋人は諦めるよ!あんなに説得されたんだもん。だから第二のポジション愛人になることを私は目指すとこの一週間で決めたのさ!」


「ふ、ふざけるにゃ!誰が許すか!うんなモノ!」


「彼女は一人でいいんだよ!」


「だから彼女ではなく愛人に。」


「おかしい!おかしいよ!」


「何でも二番目でいいですから!二番目のキスでも二番目のセックスでも!」


「気持ち悪い!この人気持ち悪い!」


「だから許してね?」


「許すか~!」


二人の会話を聞きながら平和だな、と感じてしまう晃太はもう多分何か大事なモノがぬけているのだろう。

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