第138話 狂人は発言にご不満。
狂人が連れてきたのは市街地から離れた閑静な場所。
「タクシーの運転手さん。マジで1万の場所に連れてきてくれたね!」
「お前が言ったからだからだろうが。」
「何処かな、ここ。」
「知らねーよ。知らねー場所にこさしたのはお前だろ。」
何処だここは。
「まぁ現代人にはマップ機能というモノがあるからね!大丈夫!大丈夫!」
「マップよりもテメェの頭が大丈夫じゃねーけどな……って、うん?げ……」
「何?」
「香織から死ぬほどライム来てるし電話来てる……今気づいたのか?えーと……彗が…ってお前」
彗がひょいっと晃太のケータイを取る。そして自分のポケットに。
「いやいや。」
「いやいや!」
「何でお前がちょっとテンション高めなんだよ?」
「ダメじゃん?2人きりのデートに水さしたら?」
「2人きりにしたんだよな?強制的に?」
「強制的にしたとしても2人きりは2人きり!」
それでいいのかデートって。
「だからこのケータイはデート中は預かりますね?」
スッとポケットの奥に突っ込む。
「これでしっかりデート出きるね!」
「何かさ。こういうことが毎日に近く起きてるからあんまりビビることもなくなったけどさ?お前も狂ってるよな。」
「晃太くんも狂って来てるんだよ!」
「嫌だな。」
狂人に囲まれるとこうなるのか。
「さっ!デート!デート!」
「デート、デートってお前さっきから言ってるけど何がしたいの?」
「プリクラ撮りたい!」
「お前もか……」
「香織も撮りたいって言ってるの?」
「いや、もう撮ったけどな?」
「ふ~ん。」
「なんだよ?」
「ちなみにどんなの?」
「何か色々お姫様抱っことか色々……」
「最初にあれが出ないってことはあれはしてないんだな……よしっ。」
「アレってなんだよ?」
「大丈夫!よしっ!行こう!何と近いとこにゲーセンがあるそうで!閑静な場所でもあるものはあるんだね!行こう!」
「無視か……はぁ……行けば解放しろよ?」
「何?まるで私が誘拐してるみたいな?」
「誘拐に近いだろ。軟禁だよ。」
「ひどーい。こんなに可愛くてスタイルのいい女の子とデート出きるんだよ?お釣りが出てもいいくらい!」
「自分でいうじゃん。」
「だって言ってくれないから。私可愛いでしょ?」
「可愛いヤツはもっと自重するんだよ。」
「それにスタイルもいいし。私胸Gあるんだよ?」
「煽りじゃないけど香織はHらしいぞ。」
「……まぁ大きさではなく綺麗さだから。」
「お前が言った発言だがな?」
一体何がいいたい。
「とにかく晃太くんは私に可愛いって言ってくれない!」
「言わなくてよくない?」
「だからデート中に言わせるから。」
「怖っ。」
「何も怖くないはずなんだけどなぁ…」
人を拐っといてそれはないよな。
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