第136話 一つのことに集中出来るって素晴らしいけど馬鹿馬鹿しい。

「こし餡の鯛焼き美味しかったね。晃太くん!」


「こし餡を強調するな。」


「してないよー。ただ彼氏の好みも知らないでよく彼女とか名乗れるよねーと思って?」


「ぐぬぬ………」


「お前らは楽しそうだな。こし餡一つで。」


こし餡論争そんな必要かな?きのこたけのこのほうが論争しやすいだろ。


「ぐぬぬ………くんくん………あ、いい匂い!これは!」


「おい。走るなよ。」


匂い嗅いで走り出すとかもう遂に犬じゃん。

でその走る犬兼香織についていくとそこには…


「クレープ?」


「クレープ屋さんだよ!美味しそうだね!」


「甘いものばっかり……」


「甘いもの食べ歩きしたいって言ってたじゃん?」


「まぁ、言ってたな。」


「だから次はクレープだよ!」


クレープねぇ………めちゃくちゃ種類あるから悩むんだよな………毎回。


「私はチョコバナナカスタードで!」

「私は抹茶ミルクイチゴでお願いします。」


さっさ、さっさと決める2人。あーじゃあ適当に早めに決めるか……えーと……


「あーえーとこの………」


「「ちょっと待って!」」


2人声を合わせる。合わせるということはロクなことじゃないということである。


「何?」


「今から私たちが」

「このクレープの種類の中から」

「こうたんが」「晃太くんが」

「「食べるヤツを当てるから待って。予想の時間だから。」」


ほらロクなことじゃない。


「選んだらダメかな?」


「ダメ!彼女の威厳がかかってる!」

「彼女の威厳ねぇ………今さらないでしょ?」

「今から見せるから!」


バチバチ火花散らす2人。あ~めんどくさいけど待つしかねぇ。店員さんすんません。

軽く頭を下げる。このバカたちのせいなんです。

バカですいません。


「ざって50個くらいのメニュー……」

「50分の1か。楽ではないわね。」

「ただ私は50個の内20個くらいは省けるから大丈夫。」

「あらあら。残念だけど私もそうだから。」

「何?」

「アンタが言ってるのは惣菜系のクレープのことでしょ?」

「そうよ。それは無しってわかってるんだよ。前 クレープにウインナーとか挟むのは俺的には無しだな。だったらサンドウィッチ食うもん、って言ってたから。」

「私も昔に惣菜のクレープ嫌いなことは追跡から知ってるから。」


互いに中々やるな………みたいな目をしてるけどどっちもハッキリ言ってキモいぞ?何雑学みたいに出してんだよ………


「だから甘いもの系で」

「かつ今食べたいもの」

「「………決まった。」」

「ならせーのでいくぞ?」

「せーの………」


「チョコブラウニーバニラアイス」

「抹茶黒蜜がけアイス」


答えを出した2人。


「えー?チョコブラウニー?そんなパサつくモノ今食べますかね~?香織さん?」


「綾崎さんこそ、抹茶って……さっき和の食べ物食べてまた和のモノはあり得ないでしょ?」


「わかってないですね?和のモノを食べたからこそより和のモノが食べたくなるんじゃないですか?」


「いやいや………和のモノいったら次は違う甘さ洋の甘さにいくんですよ?だからチョコ、しかもより甘いブラウニーなんですよ?分かりますか?」


バチバチまた火花散らすな………


「「では!」」


「うわ、ビックリするわ。」


急にこっち向くな。ビビるから。


「「答えをどうぞ!」」


「人の食べるモノを答えとか言うな。

えーと俺は………」


「チョコブラウニーバニラアイス」

「抹茶黒蜜がけアイス」


うるさいな……後ろが………


「店員さん待たせてすいません。俺は



チョコブラウニー抹茶アイスで。」



「「う、う、う~ん………これ勝利どっち?」」


「知らんがな。」

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