第134話 高校生で愛人とかつくってたら将来ロクな大人にならないだろ。自分の話だが。

とりあえず何とか俺らの仕事は終わったみたいだ。進藤が目を覚ましたらきちんと説明して親御さんで話をつけるとか何とか難しいこと言ってたけどまぁ、ともかく


「ん~~~」


伸びてみる。まだ昼前だ。天気も良い、これは7月は暖かくなるだろうな。とか思いつつ


「さぁ。学校へ行くか‥‥‥‥」


「「ちょっと待った!」」


後ろから聞こえてくる聞き覚えのある声。×2


「なんだよ?香織と綾崎?」


「こうたん!真面目過ぎだよ!今日くらい休んでいいじゃん!」


「今日くらいが何回重なってんだよ?もうそろそろ怒られんぞ?」


「大丈夫だよ!灰センは難問題言わない!」


「灰センの上の存在だから。」


「校長なら倒したじゃん?」


「ラスボスクリアしたみたいに言うな。校長は今冬眠中だ。」


「熊なのかな?」


「ちょ、ちょ、ちょっと晃太くん!」


「何?綾崎?お前こそ行かないと行けないだろ。何初日の次の日に休んでるんだよ?」


「いいでしょ!勝手にさせて!」


「いや、勝手にはさすけどさぁ‥‥‥」


それでいいのか、転校生。


「それよりも!」


「よりも?」


「何で呼び方が綾崎に変わってるの?翠って呼んでって言ってたじゃん!」


「香織がダメだって。」


「彼女特権ですぅ~」


「くぅ~。じゃあ!私は彼女じゃなくて愛人ってことにして今から翠って呼んで!」


「お前はそれでいいのか?」


「今は愛人でも中だしレイプすれば自ずと彼女に変わるから‥‥‥‥」


怖い怖い。笑うな。


「それに香織が言ってるのは彼女特権でしょ?私が言ってるのは愛人特権だからまた別物、だからいいでしょ?」


香織の顔を見ると苦悶の表情。

え、こんな言葉のあやでいいの?別にいいけど。


「んじゃあ翠で。」


「よろしい。」


「何様だよ。てか2人ともつまらん話してるなら学校行く」


「「デートしたい!」」


「は?」


「この頃さぁ~!アリスちゃんの件とか進藤、愛莉ちゃんの件とかでバタバタしてデートしてなかったでしょ?だからそれの埋め合わせに今日は使わせてもらうよ!」


「久々に会った訳じゃん?それにデートなんてあの頃はしたこともなかったから‥‥‥だから一回してみたいな‥‥って。」


2人それぞれに思いを告げる、が。


「はぁ‥‥‥もうお前らがそれでいいなら学校はいかないけどよ‥‥‥俺はどっちとデートしたらいいわけ?」


「両方でいいよ。」

「両方だね。」


「は?お前らそれでいいのかよ?」


「「いいよ。」」


‥‥‥こんだけお互いを牽制しあってる奴等があまりにも簡単に納得するじゃん?これは何か‥‥‥


「彼女としての威厳というモノを見せてあげるから。」

「デート、デート!絶対あれはしなきゃ!」



不安しかねぇ。

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