第124話 転校生 台風の目 てか誰か覚えてるのか

翌朝。


「昨日のさ~」

「こうたんから話題出すのめずらしだね!」

「い、まで言えよ。でさ昨日のコンビニでお前が買ってくれた杏仁豆腐あったじゃん?」

「うん。あんにんにんどうふだよね?」

「ネーミングセンスはマジで皆無だけどな。あれ旨かったな。」

「あ、私も一口もらったけど美味しかったよね!」

「今ケータイでレビュー見てるんだけどな。Xでも結構旨いって話題らしいぞ。」

「まじかー。あんにんにんどうふ恐るべしだね!」

「あれ、あったコンビニそんな遠いコンビニじゃなかったよな?」

「学校からなら5分程度の場所だよ。」

「そっか。なら香織。」

「う?」

「今日帰りに買い占めに行くぞ。」

「1人何個とかないの?」

「昨日見た感じなかっただろ?だから買い占めて俺らのおやつにするぞ。」

「ガッテン!」

「いや、敬礼とガッテンはいいんだけど。」

「ん?」

「お前何食ってるの?」

「ハンバーガー!」

「人が甘いモノの話してるときによくハンバーガーとか食えるよな?」

「だって朝ご飯2杯しか食べてないんだもん!」

「そんだけ食べたら充分だろ。太るぞ。」

「大丈夫!太ってないし!まずここにいる私たちの子に栄養がいってるんだよ‥‥‥‥」

「やめろ。いない、はずだから。」

「あ、そーいえばさぁ。」

「あ?」

「まだ来てないよね?しんど」


「こ~う~た~!」


ダラダラと喋る2人の話をたちきる彼、そう彼の言葉。


「よ。進藤。おはよ」


「おはようじゃねーよな!お前あのあとどうなったか分かるかよ?」


「え~まずお母さんには納得はいかずその後お父さんが帰ってきてもう話はメチャクチャ。だけど百舌鳥先輩はただ赤ちゃんがどうこうの話をするだけの機械となって‥‥‥まぁ、一旦話は置かれたって感じかな?」


「あ、あっ‥‥‥‥当たってる‥‥‥‥何で当たってるんだよ!」


「大体分かる。この何週間でその力は育まれた。」


「お前スゲェな‥‥‥‥」


「褒められてないからやめろ。あとお前が今から言うことも分かるから。」


「は?」


「お前つまり俺の親、香織の親はどうやって落としたのかって話だろ?もう聞いてある。うち社家は まぁノリで。

で沢家は 幸せならそれでいいです!

とのことだ。」


「‥‥‥‥‥」


「ごめんな。うちのバカどもが役にたたなくて」


「残念もあるけど‥‥‥よく俺の言うことが分かったよな?」


「一応親友やってたからな。」


「晃太‥‥‥って!やってたってやめろよ!これからも親友だろ?」


「行動次第じゃねーか?」


「頼むから!頼みの綱はお前しかいないんだよ!」


「どうしよーかなー」


「おーい。ホームルーム始めんぞ。」


「ほら灰が来た。はよ座れ。」


「神様仏様晃太様‥‥」


「今はいいから座れ。」


泣きつきそうな進藤を引き剥がし何とか座らせる。

で前を見る。見慣れた灰カス野郎が、目が死んでる奴がいる。



「え~、あのごちゃごちゃうるさいから先こい。」


灰カスはちょいちょいっと呼ぶ誰かを。

そしてその誰かがクラスにくる。


長い髪に白い肌。お姫様と呼ぶのが正しいのかも知れない女性。


「はい。自己紹介。」


「あ、はい!こほん。

私 綾崎 翠(あやさき すい)って言います。転校生だけど仲良くして‥‥‥えーーーーー!」


転校生の顔が俺の顔で止まる。


「社?社 晃太‥‥‥‥くんだよね?」


「はい?そうですが何か?知り合いでした‥‥っけ?」

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