第123話 女子は強い、いや女子が襲うのがトレンドなの?いやいや奥さんそんなトレンドないですよ

「ともかくダメな嘘をついちゃダメよ!愛梨ちゃん!そんな嘘は誰も得しないから‥‥‥」


「お言葉ですがお母様。私の言ってることに嘘偽りは1つもないですよ?」


「え、じゃ、じゃあ‥‥‥」


「はい。中だしゴム無しセックスを何回もいや大体5、6回したのは事実です。」


真顔で爆弾を落としていく愛梨。

やめ‥‥‥やめ‥‥‥やめて‥‥‥と言いたいが、目をそらせばスマホで5分を測る晃太の姿が。

1個1個解決するのに時間を割いてられない。てかまず時間がねぇ。進藤は自分の心臓を強く叩き気合いを、いや意を決する。


「おかん!」


「ちょ、優‥‥‥愛梨ちゃんの言ってることが理解できないんだけど。ちゃんと説明して‥‥」


「も、愛梨の言う通りだよ‥‥‥」


「言う通り?」


沈黙が怖い。沈黙がホントに一時間にも感じる。ホントに長い気がして仕方がない。


「え?て、て、て、て、ことは‥‥‥」


一気に一気に‥‥‥‥‥声が震え、顔が真っ青になる進藤母。


「事実‥‥‥?事実‥‥‥?事実‥‥‥?え‥‥‥‥」


フラフラとしながら何とか立つ彼女が進藤に聞いてくる。


「え、‥‥‥‥レイプ‥‥‥したの?」


自分の息子に言う、聞く質問ではない。


「いや‥‥‥レイプって‥‥‥してな」


「じゃあ何?愛梨ちゃんが優を逆にレイプしたって言うの?香織ちゃんみたいに‥‥」


静まりかえるリビング‥‥‥


「へ?」


その中で1人笑顔の女、百舌鳥 愛梨、その顔がもう答えを言っていた。


「ちょ、マジで‥‥‥‥香織ちゃんと‥‥同じ‥‥」


「そうっすよ。あんたらがバカにした俺の状況と一緒っすね。アハハ。」


「バカ!晃太!油をそそぐな!」


「バカ?バカですからバカなことしか言えないんですわ。すいませんね。あ、あと2分ね?」


晃太も完全に敵にまわってやがる。また土下座しないと‥‥‥‥あとあと2分?ヤバい‥‥‥無茶苦茶だぞ?


「あんた‥‥‥‥」


「え?」


「優、あんた‥‥‥‥あんなに晃太くんをバカにしてたのに‥‥‥‥」


「やめて!もうその話題はいいじゃん!」


「それなのに‥‥‥逆レイプされて挙げ句の果てには中だしでゴム無しセックス‥‥‥?どうするつもり?」


「どうするつもりって‥‥‥」


「私としては確実に妊娠していると思うので結婚までいこうかと。」


「‥‥‥‥‥いや、愛梨ちゃんが好いてくれてるのはいいことだけど‥‥‥どうしてそんな急なことに‥‥‥」


「半年間愛が無かったんです。」


「愛が‥‥無かった?」


「いや‥‥‥それは‥‥‥」


「どういうことなの?」

「説明しよ?未来のために!」


「ちょ、ちょ、ちょっと待って!無理‥‥」


「あ~、時間切れです~。俺らは帰るんで後は3人で。行くぞ香織。」


「は~い!」


「晃太!待て!待って!」


詰められる進藤を尻目に晃太は一言。



「明日また聞くわ。明日来れるか知らんけど。」


そう言って進藤家を後にした。





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