第118話 台風って一号 二号 三号って一気に来ない?

キンコーンカーンコーン~


「あ」

「あ、昼休みだぁ~!」

「あ、じゃねーよ。俺ら何してんだよ‥‥」

「お助け?」

「ふざけんな‥‥‥」


ホントに何してんだろ‥‥‥俺‥‥‥

昼休みになるまでにまともに勉強してねーし‥‥‥ドンドンダメな沼にはまっていく‥‥ダメ男の沼だ‥‥‥


「今日はお弁当つくってないから購買でパンでも買お?」


「‥‥‥てか普通に腹減るか?勉強まともにしてないんだけども?」


「お腹は毎日ペコペコだよ!だってやっぱり栄養素を欲してるから‥‥‥私たちの子が‥‥」


「お腹を擦るな。頼むから擦るな。」


まだいないだろ‥‥‥いや‥‥‥まだじゃねーよ!

まだとかじゃないわ。いないんだよ!いないんだよ!いない!いない!


「とりあえず、行くぞ。購買。」


「私パン5個買う!」


「‥‥‥好きにしろ‥‥‥」


階段をおりる2人を


「香織ちゃん!」


と呼び止める声。

その声は‥‥‥


「あ、百舌鳥ちゃん!」


「おはよー!じゃないかもう、こんにちわーだね!」


「こんにちわー!って‥‥進藤もどうしたの?」


「あ、ちょっと2人に相談があって‥‥‥」


「相談?」


「うん。ちょっと屋上まで行かない?」


「あ、先に購買でパン買いたいんだよね!」


「あ、私たちもなんだ!一緒に行こ!」


「うん!行こ!パンの数は」


「「5個!」」


いらないところで被るな‥‥‥

てか進藤‥‥‥もう見るからに死にそうなんだけど‥‥‥大丈夫?







「え!家族に報告?」


「‥‥‥‥‥」


「うん。」


「え、いつ?」


「今日にしようかな~って。」


「今日!」


「‥‥‥‥‥」


ほらいらんことじゃない‥‥‥

そりゃ進藤死にそうな顔になるわ‥‥‥

てか死んでるよもう顔が‥‥‥‥心なしか痩せた?


「どちらの家に行くの?」


「優くんの家に行こうかな?って」


「進藤の家にいくんすか?」


「え、そうだけど‥‥‥どうしたの?晃太くん?」


「いや‥‥‥‥」


「何よ?何か気になるじゃん!言ってよ!」


百舌鳥先輩がグイグイくる‥‥‥圧がウザイ‥‥


「いや‥‥‥俺進藤の友達なんでたまに進藤の家にいくんすけど‥‥‥」


「けど?」


「普通の親ですよ‥‥‥‥」


「だから?」


いや‥‥‥‥俺の話わかってないの?


「あの‥‥‥話するんですよね?」


「赤ちゃんの話ね!」


「ざっくり言いましたね‥‥‥」


「もっとざっくり言えばせっく」


「あ、言わなくていいんです。」


てか言うな。


「進藤の親は俺や香織の親みたいにおかしくないですよ?」


「何?私たちの親がおかしいみたいな!」


「おかしいから言ってるんだよ、バカ!」


この状況になったのは俺らの家庭環境のせいだ。


「その進藤の親にいうんすか?」


「言うよ!」


「‥‥‥‥」


満面の笑みで言う百舌鳥先輩‥‥‥‥


「あの‥‥‥俺らも付き添います‥‥‥」


珍しく晃太から提案した‥‥‥‥

修羅場というか、ヤバイ匂いがしたから。

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