第117話 自己紹介は初めの第一歩、だけどすぐさま一歩下がる
次の授業は灰カスの理科だったか?
「いい加減俺ら単位落とされるんじゃねーか?」
「大丈夫!大丈夫!灰センなら優しいから許してくれるよ!」
「許すってかめんどくさいから投げ出すだけだろ‥‥‥」
例にもまして晃太、香織はアリス先輩、アリス先輩が気になってしまい次の授業をすっぽかして来てしまった。3年のクラスに。
「おい。今は授業中だから大丈夫だけどもし一人でも先輩が出てきたらどうすんだよ?」
「なんかアオカンしてるみたいで‥‥
興奮するね!」
「ダメだ‥‥‥お前に聞いた俺がバカだった。」
とりあえず静かにミーアキャット作戦でいくしかない今は‥‥‥
あ、始まったみたいだ。
「え、え、え~と‥‥‥この3年のクラスに新しい仲間が増えました‥‥‥え~と‥‥‥お名前をどうぞ‥‥‥」
「はい!百合愛 アリスです!」
「五十嵐 忍と申します。」
アリスさんは元気よく忍さんは丁寧に挨拶をする。
「え、え、え、え?え~と‥‥‥アリスさん?あ、貴方‥‥‥姫百合アリスさんじゃ‥‥‥」
「あぁ~!そこから説明しなきゃ、ですよね?すいません!すいません!ゴホン!皆さんこれから話すことは嘘偽り無しのホントのことです!耳の穴かっぽじってよーくきいてくださいよ!」
なんか丁寧なんだかどうだか分からない言葉だな‥‥‥
「私の名前、姫百合アリスは偽名です!うちのバカおじぃちゃんが私を守るとか名目で偽名をつけさせていたの!だからホントの名前は百合愛アリスです!あ、さっきも言ってる通り百合愛って名前も分かるようにうちのおじぃちゃんは校長です。校長の権力使っていらないことばっかりしてきたんです。ホントにもう。いまじゃ北海道に引きこもりですよ!アハハ!笑ってください!」
にこやかにアリス先輩は笑うものの‥‥‥周りの生徒は困惑、不安‥‥‥‥‥から何も反応することが出来ず静まり返る教室。
やっぱりストレート過ぎるんだよ‥‥‥と思っていた晃太‥‥‥‥
「あ、皆さん全てを今飲み込み咀嚼する必要はありませんよ?まだ卒業までは時間があります。なのでゆっくりと咀嚼していき私たちの存在を受け止めてください。それで私たちは大丈夫ですから。」
おぉ‥‥‥‥流石忍先輩‥‥‥肝心なところで流石頼りになる‥‥‥‥
「ですが私たちは1つ言うべきことがあります。これは言わないといけないことなので先に伝えておきますね。
私とアリスは恋人同士です。
これだけはしっかり覚えておいてください。
アリスに手を出すモノは‥‥‥‥‥容赦しませんので。」
ニヤリと口角をあげる忍先輩にクラスが恐怖を感じる中‥‥‥横でカッコいい‥‥‥忍‥‥‥となっているアリス先輩と、やるじゃん!っとグッとする香織。いや、クラスメイトをひかした時点でダメでは?
「あ、あと!私たちは2年の後輩で私たちの恋愛の先輩である香織ちゃんと晃太くんみたいに赤ちゃんができるようなカップルになれるように頑張るから!応援よろしく!」
あ、やっぱり爆弾落とした‥‥‥
3年にも変な噂出さないで‥‥‥
で、横でパチパチ手を叩くな。感動すんな。
腹たつししばくぞ。
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