第99話 ミイラとりがミイラに、もう絞られてるからミイラみたいなモンか。

シュールって何だろうか。

シュールって言うのは非日常的、超現実的である様子、不条理な様子という意味がある。

まぁ、分かりやすく言うならば、現実に起きていることに対して、ありえねぇ、現実から離れている、状況をしめしシュールなお笑い、シュールな映画とかそういう風に使われるのだ。

俺はシュールなお笑いとかが大好きだ。とくにジャル○ャルとかドンピシャで好きなのだが………

何で急にそんな話をしたのか……何でそんな話をしたのか。それは………


「大丈夫か!進藤…………」


まるでアクション映画のごとく蹴破る勢いで中に入った晃太。

まず、一つ。

部屋は合っていたようだった。

あとから酒田さんに聞くともう一つの709の部屋にはややこしい事情の人が……不倫がどうこう、借金がどうこう、ヤクザがどうこう………とりあえず開けてたらごめんなさい、一つでは許されなかった事態になっていたのでまずそこは半分の確率に勝てて良かった。

が、708。正しい部屋で晃太たちが見た光景は……


「やめて…………もうでない………もうむり………」


「まだたってるモン!なら大丈夫だよ!さぁ5回目の発射よろしくね?」


何かちょっと30分いや60分くらい前までの進藤よりやつれた様子の彼がギリギリの状態で座りながらベッドで横になった百舌鳥先輩を突いている。いや、違うな………突かされている。その顔からは限界……いや、死が近そうな顔だった。

一方百舌鳥先輩は満足そうに突かれながら手元に置いている何かを確認している。

スマホ?いや……あれは……録音機?

その録音機の時間には現在60分程度の時間が入っていた。容量的に。

親友が親友の彼女に無理矢理強制的に性的行動されている姿はあまりにも衝撃的で……頭が脳が……シュール、と勘違い、いやシュールと認識させてその現実から目を背けているようだった。

進藤は何度も

壊れる

痛い

出ない

助けて

死んじゃう

赤ちゃん……つくるの……ヤバイって……

と複数だがちょっとの単語として少ししかない言語を呟いている。


「………………あ。」


あまりにも衝撃的な映像に頭がクラッシュしたがやるべきことはすぐ行動しなければ…!


「進藤!助けにきたぞ!百舌鳥先輩ももうやめましょ………」


そう言おうとした晃太の肩をガシッっと掴むのは………


「香織?」


「今いい感じなんだから邪魔はよくないよ?」


「邪魔じゃねーよ!助けるんだよ!おま、聞いてたか?中だしを多分5回はしてるぞ?もう体力も赤ちゃん確率もヤバイくらい高いぞ?だから止めないと……ちょ、おま、何服を脱がそうとしてんだよ……」


「見てたらしたくなった………ヤろ?」


「頭悪いのか!助けに来たんだよ!俺はバカじゃねーからしないよ!」


ドンっと押して香織は自らの豊満な胸を出す……


「お前ホントに………あ、」


酒田さんがスッーっと部屋の扉を閉める……


「お楽しみに……じゃ。」


「いや、楽しみにとか……違うから!違うから!」

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