第97話 進藤救出作戦
「おい。」
「ふぅ~。ハニートーストやっと半分だよ~♪お腹いっぱいになってきた~。」
「おい。」
「あ、一口いる?抹茶ラテと合うかもよ?」
「おい。」
「あ、もしかしてあ~んしてほしい感じ?仕方ないな~!あ~」
「じゃなくて!じゃなくて!お前今の言葉聞いてたのか?」
「言葉?誰の?」
「ここまできてその言葉はないわ……」
「あ~、わかった!百舌鳥ちゃんでしょ?正解でしょ?」
「正解とかじゃなくてそんなんじゃなくて…おまっ、………ヤバイって分かってる?」
「ヤバイ?いや。何がヤバイのか分からないけどぉ?あ、ちょっとハニートースト入りそー。あーむ。」
「……………」
アホ面でこちらを見ながらハニートーストを食べる香織に飽きれを通り越し………少し恐怖を感じる。いや感じた。
「最後に聞こえた百舌鳥先輩の声は何て言ってた?」
「え、セックスするから。60分後にまた。って。」
「全部理解してんじゃねーか。」
「頭はいいから。」
「良くない良くない。」
「何で?」
「その言葉を聞いてほっとくとか意味分からないから……」
「他人の話じゃん?他人の性事情じゃん?そこはつかなくてもいいんじゃないの?」
「お前はそこまでつくだろうが……てかそこをつくために俺らは来たんだろうが……」
「あ~、ハニートーストが口がハニートーストハニートーストしてきた。どーしよ?もっとゆっくり食べ」
ナイフとフォークを持って勢いよく………
ガツガツガツガツ………
「ありゃ?こうたんお腹空いてたの?」
「……………」
全くお腹は空いてない。しかも口が甘すぎて甘すぎて甘すぎてハニートーストハニートーストハニートーストしてきたけど……
ガツガツガツガツガツガツガツガツ……
「おーすごい!全部食べたんだ!スゴーい!」
「すいません……水貰えます?」
店員さんに水を貰い何とか口の中のハニートースト地獄から逃げ出すことに成功した。
「っぱ………」
「美味しかった?」
「早く行くぞ?」
「え?どこに?」
「会計は俺がするから。」
「おー!男らしー」
「会計早くすまして行くぞ!」
「え、だからどこに?」
「進藤を助けにだよ!」
カフェから出た2人は見覚えのある場所に…
「え~助けに行かないとダメ?まだ10分くらいしか経ってないよ?」
「だから助けに行くんだよ!」
「てか何を助けるの?」
「進藤の童貞だよ!」
「それは捨ててもいいモノじゃないの?」
「お前らは普通のセックスを求めてんのか?」
「いや?私は確実に生だけど百舌鳥ちゃんも既成事実とか言ってたから生じゃない?」
「それは俺ら高校生がするべきモノじゃねーよ!だから俺がメスを入れる」
「雌を挿れる………」
「お前が思ってるモノとは確実に違う気がする。がともかく…………行くぞ!」
「行くぞ!って言うけど、部屋の番号覚えてんの?」
「え?」
「いや、部屋の番号。」
「それはお前が覚えて………」
「悪いけど私は覚えてないよ?」
「俺も70しか……覚えて……ともかく助けに行くんだよ!」
「はいはい。」
こんな会話をしてる間にも5分が経った。
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