誕生日プレゼントは俺って言ったら幼馴染みに襲われた件

第90話 後先考えず未来見て後悔す。

「ちょ、ちょ、ちょ………おまっ………」

「お～。やるね～♪百舌鳥ちゃん！」

「またお前の教えか？」

「いや？教えじゃないよ？」

「は？」

「あれは百舌鳥ちゃんの自己流。自分で頑張ってやったんだね！」

「え？お前の教えじゃない……？」

てことは百舌鳥先輩が自分からやった行動？

「お前に毒されてきてんじゃねーの？」

「毒されているなんて酷い～。私は普通だよ？」

「じゃなきゃあんなスゴいことしないだろ？百舌鳥先輩あまりにも照れ屋なんだから…」

「やっぱりあまりにも進藤が酷すぎたからじゃないの？あれは誰でもカチンってくるよ。」

「だからって………」

「とにかく試着室までは監視出来ないから…」

手に大量の服を持ちながら……

「ここの服屋さん可愛いからペアルックする服を買おう！」

「………お前はぶれないな…」

「ぶれないのが香織でしょ？」

「自分で言うなよ………」

でもその通りなんだよな………この芯があるからこそ香織なんだよな………

確かにこれがコイツだから……そんな女に俺はついていくことに決めたんだから。俺は。

てか………何でってはてなが出るが………進藤は百舌鳥先輩と付き合ってるんだろう？逆になんで百舌鳥先輩は進藤と付き合ってるんだろう？あんなにヘタレなのに………

「も、も、も、百舌鳥先輩………な、な、な、な、なんで一緒に入ってるんですか？」

混乱状態の進藤は口が回らず舌足らずで慌てて百舌鳥先輩に向く。

「……………」

「百舌鳥先輩？」

「百舌鳥。」

「え？」

「私たち恋人。私のことは愛梨で。進藤くんのことは優って言うから。」

「へ？」

突然何？

「言わなきゃここから出ない。」

「へ？」

「え………」

「言わないならいいよ。このまま試着室でイチャイチャしてるカップルと思われて終わるだけだから。」

「う。」

何で脅し口調？

「さぁ………どうする？」

「わ、分かりました！分かりました！試着室出たら絶対いいます！」

「出たら？」

「出たらでいいですか？お願いします！」

「……………ダメなら拡声器があるから…いいよ。」

酷い秘密道具だよ。

「じゃあ早く出て………」

「あ。」

「何ですか？」

店内めちゃくちゃ混んできた……これ出れないかも……」

「何してんすか………」

「あれ？何かあっちの試着室2人組の声聞こえない？」

ビクンとする百舌鳥と進藤。

「気のせいでしょ？入ってたら相当ラブラブやん！」

「……………」

「……………」

沈黙の中、百舌鳥先輩が………

「じゃあ私が持ってきたやつ試着しよ？その間に人が少なくなるかもだし……」

ノープランで行動はダメだって……