第70話 動揺してる理由はどうよう?
人間は寝ないと生きていけない。
だが夜更かしすることもある。晃太は元々ない頭、地頭で回す頭。だが人間には限界、無理って分かる時、瞬間がある。それが諦めというモノで…………
「はぁ…………………………………………」
「どうした?何かあったか?」
溜め息をつきながら机に上半身を伸ばす晃太に前の席の彼、進藤が聞いてくる。
「う~………………」
「どうせ香織ちゃん関連だろ?」
「…ビンゴ。」
「てかお前の悩みってこの頃全部香織ちゃん関連じゃん?どうにかならねーの?」
「ならないから言ってるんだよ。てか今回のは一番酷いかも知れねー」
「セックス強制的にされるより酷いことがあるとは思えないけど?」
進藤に昨日の香織が話した話を全てする。
「……………」
「どうだよ?どう思うよ?」
「……………」
「どうした?」
「……………」
「おい。どうしたよ?ぼーっとして。てか何か変。」
「百舌鳥………先輩………」
「そう……だよ?百舌鳥先輩だぞ?なんだ?なんだよ?お前もしかして百舌鳥先輩と何かあるのか?」
「な、な、な、な、な、なんて?」
ガタガタガタガタっと机の上のモノを落とした進藤。
「おいおい。どうしたお前?」
「い、いや……ぁ……何でもないぞ?何でもない何でもない。」
下に散らばるノート等を拾う進藤。何故か手は震えている。
「どう考えても何でもないって感じじゃねーけど?震えてたし……」
「いや……大丈夫大丈夫……」
「何だ?百舌鳥先輩知ってるのか?」
「し、し、し、知ってねーし?知らねーし?」
「じゃあ何でそんなにビビるんだよ?」
「ビビってねーし!ビビってねーし!」
「そうか?じゃあ………何かアドバイスを…」
「アドバイス?」
「昼の生放送でないといけないんだからアドバイスくらい………」
「お前らは人の変なスイッチを押すクセがある。」
「は?」
「お前らは人の変なスイッチを押して暴走させるクセがある。」
「何だよ?いきなり………」
「お前らは……人の目覚めたらいけない変なスイッチを押して暴走させて人の迷惑になることが多々ある。」
「俺はそんなことないけど香織が………」
「ともかく。人のスイッチを押すなら香織ちゃんのスイッチを押すだけにしろよ?」
「は?」
「も、百舌鳥先輩……にはスイッチを押して暴走させるなよ?」
「いや……それはするつもりだけど……」
「絶対だぞ!絶対だからな!絶対に暴走させるなよ!」
「いや……それはそのつもりだけど……何だよ?必死過ぎないか?進藤、何かあったの…」
「ないから!ないから!ないから!とりあえず頑張れよ!あと俺に被害を与えんなよ?じゃあ!」
「まぁ………頑張るけど……」
てか何で進藤に被害与えてるんだ?
進藤に被害が起きるんだよ?意味分からない………
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