第3話 クラスライム

「で、男の子?女の子?どっち?」


「え~私はぁ一男一女が理想なんだけどぉ?」


「そっか………じゃあ晃太くん。」


「はい?」


「後二時間あげるから女の子を作りなさい?私は遠くのスーパーまで行ってくるから。」


「あの…………子作りをなんだと思ってるんですか?」


「人間が互いの性欲に導かれて行う儀式…」


「哲学的な話してる訳じゃないんすよ。てか儀式?」


「とにかく二時間猶予をあげるから二時間でちゃちゃっと仕上げちゃいなさい?」


「あの………何か夏休みの宿題か何かと勘違いしてません?」


「まぁいわば夏休みの性の宿題だよ。」


「そんなモノ学校が出してきたらもうおしまいですよ。」


学校的にも倫理的にも。


「とりあえずしませんし………」


「え~、香織の一男一女には答えてあげないの?恋人なのに」


「まず根本から違うんですよ。恋人じゃないし、親友だし。香織とは。」


「え、セックスしといて親友とかいいはるき?」


「いや………セックスは一旦置いといて…」


「いや置けないよ?置けない問題だからね?」


いや………置かせてくれっと心の中で呟く晃太。


「無理矢理ヤられたんですよ。」


「無理矢理でも合意でもセックスはセックス。中だしは中だし。」


「最低な言葉が宙を飛んでますけど。」


「いいじゃん?別に香織が彼女でも?今と何にも変わんないよ?」


「変わりますから!親友と恋人じゃランクが違い過ぎるでしょ?」


「ん~、んじゃ確かめてみよ。香織。クラスライムある?」


「合点!クラスライムはあります!」


何の敬礼だよ。一体。


「そこに

私ついにしちゃったんだ~!誰とだと思う?ってライム送って。」


「合点!」


「ちょ、ちょっと待てよ!その文ヤバ」


「打ち終わりました!大佐!」


「早っ!」


「良くやった。少佐。」


「一体2人で何キャラごっこしてるんすか?」


と、ツッコミを入れる間に………

1、2、3、4、5………っと徐々に既読がついていく。

数分もしない間にクラスメイト全員の既読がつく。暇なのかな?全員。

で、返答は…………?



え、晃太でしょ?


晃太くん。


晃太くん以外あり得ない。


晃太くん以外に逆にあるの?


てか、まだしてなかったの?


あ~、クラスメイト全員に張り手が必要か?これは。

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