第4話 優しい人
彼と出会ったのは4月だった。
私達は、とある社会人サークルに所属している。その歓迎会で、彼と出会った。
歓迎会では自由に動きながら色んな人と話をした。そこに一人年配の男性がいた。
その男性は、目星をつけたように私のところへやってきた。
「君、遊ぶの好きでしょ。この後、一緒に出ない?」
くだらない誘いだった。あまりにも距離が近い男性に怯えて、
すくんでいた私を見つけてくれたのが、彼だった。
助けてくれた彼と、駅まで一緒に帰った。その日から、一緒に帰るようになった。
私は彼の優しい性格や、大きな後ろ姿に惹かれていた。もっと一緒にいたいと
思っていた。
8月、彼はご飯に誘ってきた。私は一緒にご飯にいき、そのまま彼のうちに
行った。彼と一晩過ごした。彼はとっても優しかった。
だけど、私は彼のところにはいられなかった。
私は、左手に指輪をつけて、穏やかな顔で眠る彼をおいて、うちを出た。
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