82.火竜の試練・討伐と大暴れ
エリアボスの体力もだいぶ削れてきたようだ。そろそろ2回目の雑魚タイムか？
「範囲外からきます！備えて！！」
雑魚召喚と同時に範囲外から強力な光線を放ってくる。うぉぉ、壁が吹き飛んだぞ？！
どうやらエリアボスも死に物狂いのようで、今まで小出しにしてきた技を大放出だ。シルバに乗って浮いてる俺にはあまり関係ないんだが、足元はなかなかの阿鼻叫喚だぁ！
攻撃の隙間をぬってカゲの近くに降りる。
「ひぇぇ…こりゃヤベー予感しかしないな！」
「パイセン楽しそうッスね。光線食らったら一発退場なんで気を付けて下さいね」
「マジで？…気をつけるわ」
楽しくて浮かれてたらカゲから嫌な情報を聞いてしまった。やべーやべー、食らったらほんとにジ・エンドになっちゃう！！
そして、さっきから範囲外のエリアボスが分身して光線は放ってるんだよなぁ。あれはひょっとして、退避エリアが一箇所になるパターンなヤツじゃないか？逃げ遅れたら黒焦げになっちゃう。
「そうだ、絶対死なないバリアを張れば良いじゃないか！」
『主よ、何か良い策でも浮かんだのか？』
「はははっ、今の俺なら何でも出来る気がするぜぇ！」
そう、創造魔法は想像魔法。つまり、思い描けばその通りになる最高な魔法！あの光線を跳ね返してやったら、エリアボスもビックリだろうな。そういや、鏡でレーザー光線を跳ね返すみたいな漫画読んだ気がするなぁ。
「うわっ！パイセン！！！」
振り返ると、エリアボスが俺の真後ろで大きな口を開いていた。あれは…
「うぉぉぉぉ！！！やばいぃぃぃ！！！！死んじゃうぅぅぅぅ！！！！」
そして、咄嗟に手を前に出して叫んだ！
『
ギィィィィィィンッッ
その瞬間、どデカい鏡が現れて光線を跳ね返したー！！！狙い通りだー！！！
「えっ？！」
「ちょ…なにあれ？！」
「うーわ、シオン君まじかー」
「あれ跳ね返せるの？！そんな情報ないよね？！」
「そもそも、あんな魔法見たこと無いです！！！」
跳ね返した光線はそのまま範囲外にいたエリアボスを雑魚もろとも吹き飛ばした。うひょぉぉ！爽快だぁ〜！！
そして、辺り一帯が静かになった…あれ？もしかして？
《アクローザ海国方面のエリアが開放されました。新規エリア到達につきSP3が付与されます。新しいエリアが開放されました。新しいダンジョンが開放されました。海で泳げるようになりました。》
お、これでアクローザ方面へ行けるようになったぞ！なるほど、海で泳げるようになるのか。海水浴…浜辺でバーベＱも良いなぁ。
「えっ、終わった…」
「あれ？え？そんなのありなの…？」
「いや、おかしいでしょ。何なのあれは」
「そもそも、彼は何者なの？」
「え？シオンさんは八聖ですよ」
「えっ？！そうなの？！」
「そうよね？ヤスナガ」
「あ、うん。そう聞いてるけど…」
「ちょっと情報聞いてくる！！！！」
その後、ヤスナガから俺が八聖と聞いたらしいラビリアから質問責めにあったのは言うまでもない。
◇◇◇◇◇◇◇
「いやー、ちょっとやりすぎたな」
「…あれのドコが『ちょっと』なのよ」
「盛大に暴れてましたね」
「いよいよ吹っ切れたのかと思ったッス」
「まぁ、楽しくなるとイロイロ忘れるのはお前の悪い癖だなぁ」
「すごい良い笑顔だったにゃー」
質問を何とか躱してさっさと拠点へ戻ったのがついさっきの話だ。
本当はそのままアクローザの方へ行くつもりだったが、ラビリィからの質問責めに辟易してしまって拠点に戻ってきてしまったのだ。
まぁ、転移魔法があるから問題はないんだけどなー。
「ま、これで海方面も行けるようになったし海鮮バーベキューが楽しみだなぁ！」
「パイセン目的が違ってきてるッス」
「良いじゃない、動画のネタになりそう！」
「私はエビが好きです」
「海に潜る用に銛を買っておかないとな」
「水着！水着を買いに行くにゃ！！」
白い砂浜と青い海が俺達を待ってるぜぇぇぇぇ！！！！
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます