77.お宝整理とヤスナガの頼み事
拠点に戻った俺は、買ったものをスレアに渡して部屋に籠もっていた。何故かって?ふっふっふ
「うひょぉぉ!!!おたから!オタカラ!」
廃城から引き揚げたお宝を出していたのだ。まずは、雑魚やボスのドロップ品を見ていく。骨、獣の皮、魔石がほとんどだな。ボス戦の方は廃城でそれぞれに分配されている。今見てるのは個人報酬だ。
『キメラの心』これは魔石か?それから…キメラ皮か。手触りは滑らかだが何に使おうか悩むな。こっちは…魔銀鋼と魔石だが、サイズが大きいな!これはワクワクだぁ!
「あれ、なんだっけこれ」
王様のドロップ品を確認していると、小さな木箱を見つけた。なんだっけコレ?あぁ、ベッドの下にあったやつか!
中身は…なんだ、この黒いゴツゴツした石は。えーと、『魔王の欠片』…は?まてまてまてまて、なんつーもん隠してんだアイツ!!これはイベントリに封印だ!俺は何も見ていない。よし、何も知らないぞ。
さて、ドロップ品も整理し終えたしそろそろギルドも空いてきたかな?でもなー、なんか行くの面倒になってきたんだよなー。まぁ、何かのついでで良いか。
荷物整理を終えて、ベッドにゴロンと転がるとスマホがピコンと鳴った。おっとメールか?
◇◇◇◇◇◇◇
差出人:ヤスナガ
本 文:お世話になっております。その後もお変わりないでしょうか?
お願いしていた件の支度が整いましたので、打ち合わせをさせて頂きたいとご連絡差し上げました。つきましては、ご都合の良い時間をお教えいただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
◇◇◇◇◇◇◇
…仕事かな?メールに慣れてない感じが出てて微笑ましいぞ。
えーと、お願いされてた件って何だっけ。…そうだ!海底神殿!たしか、その前にエリアボスを倒してその先に進めるようにしないといけなかったんだな。
海産物かぁ。浜辺でバーベキューとかしたいな。水遊びはマストだろ?あと、釣り道具も用意しないと。いやー、準備が大変だなぁ!おっと、予定を擦り合わせないとだな。他のメンバーはログアウトしてるから、メール出しておけば良いか。
ヤスナガさんにも返事出さないとな。えーと、「俺はいつでも構わないです、他のメンバーの都合を聞いておきますね。エリアボスやる前にしておいた方が良いことはありますか?」と。よし、これで良いな。…と、もう返事が来たぞ?ログインしてるのかもな。
ヤスナガさんからのメールによれば、冒険者ギルドで『レーテ海方面』のクエストを受注する必要があるらしい。なるほど、討伐依頼の相手がエリアボスなんだな?それじゃ、冒険者ギルドへ行ってクエスト進めておくかー。
冒険者ギルドへ再び向かう。さっきよりは空いたが、それでも賑わってるなー。それだけプレイヤーが多いって事だ。うんうん、良いことだな。
「あっ、シオンさん!お待ちしてましたよー!」
俺を見つけた受付嬢がこちらへ駆け寄ってきた。ピンク髪の胸部装甲が大変立派なお姉さんだ。ちなみに、俺の身長は現在子供サイズ。そして、お姉さんは大人の女性。つまり、目の前に立派な胸部装甲がたわわに揺れているという状況だ。
いや、女運悪すぎて女性とのお付き合いは遠慮してるが、これはコレ。性的興奮を覚えるかって言われたら微妙なトコロだけど、見ちゃうよね。たわわ。
「シオンさん?もー、どこ見てるんですか!」
「あっ、いやその」
「まぁ良いです。シオンさんみたいな可愛い男の子なら大歓迎ですよ」
「えっ、あの」
「そんな事より、ギルド長がお呼びなんです。今お時間ありますか?」
「ハイ。ダイジョウブデス」
勢いに押されてつい返事したが…ギルド長っつった?えっ?なんで?何かしたか?俺ーー!
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