なんか、重くなってない?
昨日のも、夢、だった? ……そんな訳、無い。一度ならまだしも、二度も、同じ様な夢を見て、こんな勘違いをするなんて、ありえない。……じゃあ、どういうこと? まさかほんとに、時間が巻き戻ってる、とか? ……い、いや、そんな訳……ない、とも言いきれない、よね。
私は昨日……多分で、言葉的には意味がわからないけど、昨日の今日の朝とは違う意味で怖くなって、ベッドから起き上がって、リビングに向かった。
すると、昨日と同じで、一昨日……一昨日の今日、食べたはずの、パンが置いてあった。
……昨日は誰か変な人が家に入り込んで、パンを置いていったものだと思ってたけど、よく考えたら、そんなのおかしいもんね。
私はもう、意味がわからないけど、一日が繰り返しているんだと思って、直ぐに制服に着替えた。そしてまた、朝ごはんを抜いて、学校に向かった。
……あっちから、学校、行ってみよう、かな。
同じ行動をとったらまた、一日が繰り返されるんじゃないかという不安に取り憑かれて、私はいつもとは違う行動をとることにした。そして、いつもとは違う道で学校に向かう為に、道を変えて、歩き出した。
いつもとは違う景色、違う感じ……これが普通の一日だったら、いい気分転換にでもなったかもしれないけど、私はまた、この一日を繰り返すんじゃないかと思って、そんなことを感じてる余裕はなかった。
……だってこんなの、絶対おかしいもん。……もしかして、このまま一生、この一日を繰り返すのかも。……だ、大丈夫、だよね。明日はきっと、今日を繰り返したりしてないよ。
ネガティブなことを考えないようにしながら、歩いていると、直ぐに学校に着いた。
そして、それからは適当にいつもと同じような行動をして、放課後になった。
すると、また、結愛さんに着いてきて欲しいと言われ、屋上に連れてこられた。
「あなたを愛しています! だから、私と付き合ってください!」
愛って……なんか、この前より、重くなってない? ……あれ? そういえばだけど、結愛さんだけ、いつも……って言ってもまだ二回目だけど、いつも、違う行動をしてくるよね。……他の人も、多少違う行動をしてることはあるけど、よく考えたら、それは全部、私が関わっていて、何かしら行動を変えていたような……
結愛さんにも私は関わってるけど、結愛さんにされる告白に対しては、私は何も行動を変えてないと思うんだけど。
じゃあ、なんで結愛さんの言動が変わってるの? ……もしかして、結愛さんも私と同じで、一日を繰り返してる?
「あ、あのっ、結愛さんも、えっと、同じ日、とか、繰り返してたり、する、の?」
そう思って、私はそう聞いた。
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