No.1 大学代表として(2)
それからすぐに控えスペースへ向かうと、急いで練習をしているときに話している。
そのときにさらちゃんが滑る曲が聞こえてきて、ウォームアップに集中するためにノイズキャンセリングのイヤホンをしてストレッチを始めたんだ。
自分の気持ちを整えながら動いていることもあるけど、ときどき気になる順番を確かめるとまだ第二グループの終わりに近づいてきているのがわかる。
たぶん普通に点数から考えてトリプルアクセルを回避したのか、失敗したのかでどちらか何だろうけど。
でも、他のジャンプも失敗しているのかもしれない。
「がんばろう」
わたしは再び六分間練習を始めようとしているのが待つんだけど、振付を確認して陸上でジャンプを軽くする。
「
「はい」
それからスケート靴を履いてからすぐにリンクサイドへ移動することにした。
わたしはリンクサイドに立つと、清華ちゃんが一位にいるけど点差が縮まっているのを見て驚いてしまう。
「うそ」
「ほんとだ。清華ちゃん、トリプルアクセルとコンビネーションジャンプでミスが出て、少し影響が出たんだ」
「そうなんだ。緊張もあるのかな?」
「これから頑張ろう。応援してるぞ」
「ありがとう」
流れているのは『弓使いのリン』の終盤の音楽が聞こえてきて、勢いに乗せてスピンを始めているのが見えた。
そのときにスピンで転倒してしまったけど、立ち上がってポーズを取っている。
それから悔しそうにリンクを出ると、得点が出てアナウンスされていた。
わたしはエッジケースを外して、コーチたちに手渡してすぐにリンクに入る合図を待つ。
それと同時に緊張感は漂っているなかで心臓の音が聞こえてくるのがわかる。
『これより第四グループの六分間練習を行います』
そう言うとリンクの扉が開けられて、選手が滑って練習を始めているのが見えた。
大きく心臓が跳ねてきているのを感じてきた。
わたしは勢いに乗ってダブルアクセルを跳ぶために、スペースを見つけて跳ぶことにしたんだ。
『滑走順に選手をご紹介します』
「伶菜‼ がんばれ~!」
「ガンバ!」
客席を見てみるとダンススクールが一緒の子たちが来ているのが見えて、手を振ってそれにこたえるように滑り始めた。
それを聞きながら勢いに乗せてトリプルルッツ+トリプルトウループを降りてから、みんなが楽しそうな表情をしているみたいだ。
そのなかでスピンをしているときに東海林学館大学の子が滑っているのが見えた。
『二十番、
拍手が続いて声援が聞こえてきて、そちらの方を見てからすぐにトリプルフリップを跳ぶ。
わたしはそれを聞いてからはトリプルループをきれいに新しいことが始まっていることが見えた。
実鶴ちゃんがとても楽しそうな姿をしているのが見えて、トリプルループを跳んだりしているのが見えた。
何となく清華ちゃんとは違うなと気持ちがあって、似ているような場所もあるんだけど。
でも、教わっている先生が違うからかもしれないし。
自信のないトリプルフリップを降りてからの振付を確認してからは楽な気持ちでステップシークエンスを中心に滑る。
『練習時間、終了です。選手の方はリンクからお上がりください』
そのアナウンスが響いてから他の五人はリンクから出ている。
わたしはグループの最初ということもあって、ジャージを脱いだ。
リンクの冷気が体を包み込むような感覚があってから、陽太くんの方を向いて笑顔になる。
「不安なことはない?」
「ないよ」
「ノーミスとか気にするな。上位に行ける」
心臓がドキドキしてきているけど、上位に食らいつけるかもしれないと考えている。
『十九番、
会場の中央を出ると、歓声と拍手が聞こえてきた。
急に緊張が走ってきて大きく深呼吸をしてから、すぐにポーズをして音楽が流れるのを待つ。
流れてきたイントロに乗せてポーズを取りながら滑り始めた。
テーマは「情熱的な女性」なので情熱的な仕草や表情をイメージしながら滑っていくことを意識している。
オレンジと赤のグラデーションの衣装がきれいだから、とても映えているデザインだなと思う。
最初のジャンプは得点が一番確実に取れるようにしたくて、前半にしているコンビネーションジャンプだ。
ターンをしてから勢いに乗せてトリプルルッツを踏み切ってから、余裕のある着氷をしてからトリプルトウループも決めることができた。
拍手と声援が聞こえてきたけど、音楽に集中してから次の苦手なダブルアクセルの助走に入って踏み切った。
着氷するときに体を開くタイミングが遅かったみたいで氷に弾かれてしまい、ステップアウトしてしまった。
動揺はしていないけど直前の六分間練習ではいい感じに滑れていたからショックかも。
スピンとステップからは気持ちを切り替えていこうと決めた。
ステップシークエンスでは男たちのことを翻していこうと考えているのがあって、楽しそうに話しているんだ。
細かく音を取るエッジコントロールを上手く滑ることが去年よりもできている。
陽太くんが国際大会へ帯同しているときnスケーティングに厳しい大西先生が教えてくれた成果が出てきている。
その次にトリプルフリップを跳ぶことに集中して跳んだときに、降りたときに重心が後ろになりすぎて手をついてしまった。
「うわっ、ヤバ」
「伶菜ちゃん、がんばれ」
たぶん悪い流れが続いているのかもしれないし、ラストのレイバックスピンは丁寧に回り始めた。
スピンを終えてからポーズをすると、少しモヤモヤとした気持ちだけが残っていた。
リンクサイドに戻るときに汗がダラダラと流れてきている。
陽太くんも少し惜しいみたいな表情をしてこちらを見ていたりしている。
「お疲れ様、
「ダメだった~。なんかスランプになっているのかもしれないね」
「うん、これから練習方法とか見直していくこともしようか」
「そうだね」
それからすぐに得点が出るアナウンスが聞こえてきた。
『
それを聞いているときに清華ちゃんと僅差で二位ということに驚いてしまった。
清華ちゃんどうしたのかなと考えてしまうくらい、彼女の演技がズタボロだったに違いないと感じていた。
それから次の滑走の
流れてきたのはわたしが昨シーズンのショートで使った『リベルタンゴ』なんだけど、アレンジと演奏者が違うものでチェリストがメインのものだ。
実鶴ちゃんは自信に満ち溢れている表情で最初のジャンプへの助走を始めているのが見えた。
公式練習と六分間練習でも成功率の高い新しい武器を跳ぼうとしているのが見えた。
最初のジャンプは清華ちゃんと同じエッジジャンプが得意な彼女だったら跳べるかもしれない。
最初にトリプルループ+トリプルループが細い軸で見事に着氷をしているのが見えたんだ。
会場のなかでどよめきが起きて拍手もとても大きくて、いきなり高得点を取ることに成功しているのがわかった。
そのまま流れるようにステップの延長線上にいるようなダブルアクセルをきれいに降りていく。
「みつちゃんヤバい」
「名古屋の頃からイメージが変わったなぁ。すごいきれいに滑ってる」
余裕を持っているようなことをしているのが見えた。
そのときにトリプルルッツをきれいに降りているのが見えて、リズムと同じタイミングでツイズルをして降りていくんだよね。
楽々とプレッシャーを逆に武器にして観客を巻き込んできているみたいだ。
完璧なショートをしているときにはとてもすごい練習をしているのが見えた。
その得点はとても高くてすごい。
『青木さんの得点69.41、現在の順位は第一位です』
観客席もどよめきと歓声が包まれている。
それと大学ごとの表情が違うし、まだ話していることが少ないのかもしれないと思っている。
「ヤバくね?
「そうだよね」
それから最終滑走の
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