No.1 初めての部活(2)
カレンダーはあっという間に六月に入ってから梅雨入りしていた。
午前六時くらいに自然と目が覚めてから、最初にパソコンの充電をしておく。
昨日の課題をやっていたときにそろそろ充電しておかないととは思っていたけど、お昼までは持たなさそうだなと考えた。
「よし。これで行ける」
オンライン授業についても受けてみないとわからないので、意外と体験してみないとわからないことが多めだ。
科目ごとによるんだけど、必修の単位は取っておきたいところだと考えている。
それを確認してから体を鈍らせないように軽いストレッチをベッドの上でしたりする。
意外とこれが癖になるとルーティンでしておかないと落ち着かないときがある。
「
「あ、ちょっと待ってて」
わたしはご飯を食べるために一階の部屋に降りていく。
そのときにちょうど父ちゃんと合流して先にテレビを見ながら、ソファでまったりとご飯を待つことにした。
「ごめんね。伶菜、これでお願いできる?」
「良いよ、父ちゃんは?」
「コーヒーとスクランブルエッグの乗ったやつで良いよね」
「うん」
コーヒーと卵を焼いている匂いがとても朝の日常な感じがする。
しばらくして母ちゃんがキッチンで新しいことが見えたりしているのが大きいと考えている。
すぐにスクランブルエッグとハムが乗っている食パンを曲げて食べることになる。
でも、意外とこれがおいしくてサラダとかも食べてからはすぐに授業を受ける準備を始めた。
動画内の授業でのメモを取ったりするのは当たり前なんだけど、コメントとかを議論のなかで出していく方が良いみたいだ。
疑問に思っていることと、考えていることを述べたりして間髪な議論が行われている。
自分みたいに通信制の大学に通う人がスポーツ選手に多くて、そのなかでもフィギュアスケートだと
でも、
自分が受けているのはほぼ教養科目で学科の必修科目とかが多いのかもしれない。
必要単位は各学年ごとに取るようにしているつもりでいるんだけど、本当に時間が増えたような気がする。
高校生の間は練習時間があっても足りないなと感じるときが、二年と三年のときに感じた。
いまは午前中に授業を詰め込んでから、午後からはリンクで練習をしたりする。
それから午後でお昼ご飯を食べてからはバレエとダンスレッスンへと行こうと、服を着替えて歩いてスクールに行くことにした。
大学生になってからバレエレッスンは大学生のスポーツクラスに入れてもらったため、文花ちゃんと会うことは減ってしまったんだけど大学生だったら意外と知っている人も多かった。
「あれ? 伶菜も来てたんだ」
「
一つ上の千裕くんがこっちに珍しくレッスンが被っていた。
あとから二個上の
「はい。それでは準備してくださいね」
「あれ?
「一年は必修とかが多いから、清華ちゃんは一限から五限まであるんだよ」
「ああ、そういう事かぁ」
それからレッスンはじっくりと体のポジションの確認と体の表現力を形にしていく。
そのなかで佑李くんのバーレッスンはとてもきれいで、お手本にしていきたいと思っているくらいだ。
基礎からかなり叩き込まれているなぁと思うことがあったりする。
わたしは体が柔らかくなってきてからは子どものときよりも新しいことにチャレンジできる。
「それでは一度休憩です。水分補給してくださいね」
今年はなぜか暑くてほんとにヤバいんじゃないかって思ってしまうくらいだ。
季節は梅雨入りしたはずなのに雨が全然降っていないような気がする。
スポーツドリンクを飲みながら一度休ませて、汗だくなのをタオルで拭いて待つことにしたんだ。
「伶菜、大学には慣れた?」
「慣れたよ。でも、少しだけ大変」
「通信制はかなりシビアって聞いてるよ」
「仕方ないよ。自分が選んだんだから」
それを聞いて佑李くんはうなずいて遠い目をしていたんだけど。
「俺なんて就活が目に見えてきてるんだよ……大学生って二年くらいしか遊べないと思う」
「そうなんだ」
「三年の夏からだよ。インターンに行くのって、みっちゃんは実習とかで忙しすぎるって」
「そっか。栄養士目指してるって」
再びバレエのレッスンがスタートしてから、すぐに練習をすることができているんだよね。
「今日は稲生の練習に出る?」
「出るよ~。
「うわぁ。ハードだねぇ」
それを聞いてからは楽しそうなことをしているかもしれないと感じている。
「でも、とても楽しいよ」
「そうか。行こうか」
わたしは子どもの頃にはとても楽しいかもしれないと思っている。
東原スケートセンターに行くとすでに小中高生が練習の準備をしているのが見えた。
「
「伶菜ちゃん、久しぶりだね」
入学式当日に清華ちゃんたちと一緒に懐かしむように、新中学一年生を囲んでしまったのを反省しているんだけどね。
ブカブカな紺色の襟の無いジャケットに同じ色のジャンパースカートにスニーカー姿がとてもかわいい。
「懐かしいな~~~‼ その制服」
「うん、ダサいとか言われてるけどね」
「そんなことないよ。あっ、気が付いたけどさ、梨々香ちゃん。背が伸びてきたね」
「うん。成長痛が痛いし、ジャンプは跳べないしで踏んだり蹴ったりだよ」
「そうか。でも、いまのうちに基礎的なことをこなせば。化けるよ」
梨々香ちゃんの身長はかなり伸びていて、わたしはそれを見てとても驚いていた。
わたしの肩あたりまで伸びてきていて、抜かされるのではないかと考えちゃうくらいだ。
「一年の間に何センチ伸びた?」
「えっとねぇ。134センチから143センチ」
「かなり伸びたね。そりゃそうなるよ」
「だから、詩先生と相談してジャンプは安全圏で組んでる」
「そっか。無理は禁物だよ」
「うん。今年こそ、ノービス優勝する!」
「そうだね。楽しみにしてるよ」
わたしはそう言って更衣室に先に歩いて行くと、大学から戻ってきた友香ちゃんがこっちに戻ってきたみたいだ。
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