二日酔いが無い代わりに
最近、
酔って記憶を飛ばすことが重なった。
年齢を重ねたからなのか、
飲む量が増えたのか、
食べる量が足りないのか。
単に酒の席が増えただけということも考えられる。
人々の意識も、財布の紐も緩むこの夏休み。まるっと全てが以前のようにはいかなくとも、ちょっとどこかから帰ってきたり遠出したりと年単位を跨いだ再会が多いらしく、街も活気づいていた。
間違いなくその雰囲気も手伝い浮き足だったわたしはどうせ、ろくすっぽ食べずに飲んでばーっかりいたんだろう。会合の終わりの方なんてさっぱり忘れてしまった。
どう言い訳したところで記憶をすっ飛ばしていることは紛れもない事実であり、自我のふわふわした時間帯の奇行を伝え聞かされ、こうして人生の汚点て増えてくんだなぁといった具合で。
つい酒飲みすぎちゃうぜ、って人なら一回は経験ありそうだけど、違いますか、同志の方々。
駄目だ、こんな傍観してる間に対策を練れ。
酔っぱらいは何故おなじ失敗を繰り返してしまうのか。
知らねぇ痣が足に増え、
謎に床を連写したデータがスマホに残され、
食べたであろうピザまんの包み紙が鞄から出てくる。
(この時期からわたしの体は70%がピザまんで構築されているから、ルーティンが無意識に行動へ移されたと思われる。)
飲む前のわたしは、もうそんな経験は勘弁だと思っていたし、やらかした今も二度とそんな経験は勘弁だと思っている。
だって単純に、覚えていないなんて勿体ないのだ。
同席していた友人諸君から次々に送られてくる写真に収まるわたしは、本当に、本当に楽しそうなんだ。
覚えてないけど。
この時間にわたしは何を話し何を得たのか。すっ転ぶほど何にはしゃいで何に笑ったのか。
普段のわたしは、あの写真ほど歯を見せない。
それが翌日には痣の痛みだけなんて、勿体ないじゃないか。
でも近い将来、きっとまたやるんだろう。
自分への信頼の無さに絶対的な信頼がある。
水飲めよって、酒減らせって話なのだが、それができればなぁ。
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