第4話『復讐の幕開け』
─────現在、A班全員は元いた部屋、11階にあるAの113号室にいた。
各メンバーが部屋でコーヒーを飲んでいたり、筋トレを行いくつろぐ中、突如その空間にビシッとした変化を与えたのはリーダーの
「
メンバーは
それは、
更に、その表情をする皆が揃って
真っ直ぐと冷たく、鋭い視線。それもそのはずではある。
初対面の我らに嘘をつき、能力を見せたのは30分くらい前……こうなっても仕方の無いことである。
そんなムードをかき消すように、また
「えー、先程5分前に仕事の依頼が上層部から入った。ジョー君にとってはこれが初仕事になるだろう……。」
「
苦笑いをする
「じゃあ、話そうか……『例の件』について……。」
───『例の件』……それは、裏社会でうごめく『マフィア』に関する事である。
銃の密売、薬物の密輸、そして寄生虫の取引……マフィアはそれら悪事を行い、資金を得ている。
その目的は、個性ある各マフィアが唯一、皆が一致して目指すこと……『全マフィアの中でトップになる』である…。
このマフィア同士の抗争、出世競争、これは表社会に大きく影響していき、ついには表社会と裏社会、『善』と『悪』の戦争にまで発展する一歩手前まで来ているという状態なのだ。
現在の裏社会で巨大に目まぐるしい成長をしているマフィアの組織は大きくわけて五つに分けられる。
一つは、日本のヤクザの『
二つは、アメリカのギャング集団、巨大大麻畑や寄生虫増殖施設を持つと噂されている『
三つは、本場イギリスのマフィア組織であり、イギリスマフィアのトップ……『
四つは、本拠点をドイツとしている中国マフィア……『
最後五つ、フランスを本拠点としているロシアンマフィア……戦力、火力、兵力、装備が5つの中で一番バランスがいい、『ラデガスト』……通称『太陽軍』である。
この5つのマフィア組織が、現在の裏社会を
これらが、『
───概要を聞いた
強い執念、それが今
険しい顔をする
「大丈夫かいジョー君? みんなより険しい顔をして。」
「……いえ、なんでもありません。ありがとうございます、わざわざ話していただいて。」
「と、兎にも角にも、上層部からの以来だよ。とても重要だ……今から話そう。」
「依頼内容は次のようなものだ。AからZあるうちの、E班が昨日から全員行方不明だそうだ。しかしあてが無いわけじゃない。全員の携帯に取り付けてある発信機が、3つの場所から2つずつ反応があったそうだ。6人の班だから数も一致する。」
「何者かにさらわれたとしか言いようがないこの依頼、マフィアも関わってくると上層部は見てる……それを今回私たちA班が対応するって訳だ。」
行方不明のE班の捜索、救助を上層部から任されたA班。そして、あからさまな怪しさ、なにかの罠かもしれない可能性が臭うこの一件……A班全員は疑いの感情が晴れなかった。
だが、疑ってばかりで今回は行きませんということも出来ない事も事実である。
A班全員は、今回の事件を即座に引き受けることにした。
それに伴い、3箇所を全員で回るわけには行かないので、1箇所につき2名で行動することに決めた。
1箇所目、東京都の『
この決定には
それは
「なんでこんな野蛮な坊主頭と一緒に行動しなきゃなりませんの!? こんな学ラン小僧と一緒は嫌ですわ〜〜!!!」
「俺もこんなデカチチ&デカ尻お嬢様とはごめンだぜ!! 何が小僧だよ!俺19のお前は21であんま変わンねぇじゃねぇかよ!! 俺より身長高ぇからってテメェ!」
2箇所目、千葉県にある博物館、『
このコンビはそれほどお互いを嫌ってはいない。むしろ、尊敬まで覚えるほどである。
「拙者はお主とか…。この間もそうだったな高波殿。」
「そうですね。また、任務中寝ないようにお願いしますよ?」
「異な事を申すな…はて、そんなことあったか。」
3箇所目、東京都にある廃墟の映画館、『
これは
「よろしくねジョー君。何かあれば護るから安心してね。」
「それは心強いです。僕も頑張りますよ。」
一方、『
───今回の
この物語、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます