第19話 ドラゴン討伐作戦・前編

 ドラゴンを倒す事で意見の一致した私と王女様にリオンさん。私は二人からかつてあったドラゴンと軍隊の戦いの情報を貰った上で、対ドラゴン用に考えた、新しいパワードスーツ、『ガーディア』を生み出した。


 司令官たちにガーディアをお披露目した私は、そのまま彼らの信用を得るために色々やった。ビームサーベルで甲冑をいとも簡単に両断したり、空を飛んだりして見せた。


 ガーディアの背部に装備されている6機のホワイトフェザー。これには6機それぞれに重力制御装置が内蔵されており、これを用いて浮遊や飛行、高速移動が可能になっている。もちろん、と言うべきか、重力制御なんて私の居た現代でもオーバーテクノロジーなのでこれもかなりのエネルギーを消費する。これもまた、ガーディアの稼働時間低下の原因なんだけど。


 相手は空を飛ぶドラゴン。空中戦も想定してこの装備を開発した。まぁ、ホワイトフェザーにはまだまだ別の使い道があるんだけどね。


「……成程。これならば或いは」

 ある程度私の動きを見ていた司令官は、僅かに興奮した様子の声色で言葉を漏らす。ちなみに他の指揮官たちや兵士の人たちは、ガーディアの力に驚いて半ば放心しているような様子のまま私を見ている。


「しかし王女殿下。我々にもこの街の人々を守る責任があります。土地も奪い返す事は出来るかもしれません。壊れた建物も資材と人、時間があれば直す事が出来るでしょう。しかし人の命は違う」

「えぇ。その通りです」

「なので、我々が納得できる機会は1度だけです。もし仮に、彼女がこのガーディアでドラゴンに敗れたのなら、街を放棄して我々は撤退を開始します」


「一度きりのチャンス。負けたらそこで終わり、二度目は無いって事ですね?」

「えぇ。そうです」

 私の言葉に司令官の男性は頷く。

「また、ドラゴンの討伐に出て24時間が経過して戻らなかった場合も、我々はドラゴンの討伐に失敗した、もしくはミコト殿が戦死したと判断して撤退を開始します。……こればかりは、街の人々を守るために我々も譲る事の出来ない条件となりますが、よろしいですかな?殿下」

「構いません。元々無茶を言っているのはこちらのような物。ミコトさんも、よろしいですか?」

「はいっ。異論はありませんっ」


 司令官の言う事も最もだし、ガーディアは今の私に用意できる最強のパワードスーツ。これが負けるようなら、私にできる事は何もない。


「分かりました。して殿下。何か作戦のような物はあるのですか?」

「一つ、私に作戦があります」

「ではその作戦についてお聞きしても?」

「えぇ」


 頷き、一度息をついてから王女様は話し始めた。

「まず、今見てもらったミコトさんのガーディアは圧倒的な力を持つ反面、長時間の戦闘は行えないとの事でした。なので、こちらでもドラゴンをおびき出すための作戦は考えてありますが、ドラゴンとミコトさんが接触するまでの間、ミコトさんにガーディアを使わせないために彼女を守る部隊が必要です」

「成程。しかし、その部隊はどうするのですか?」


 司令官と王女様の会話。その後ろにチラリと目を向けると、兵士の人たちが不安そうな表情を浮かべていた。まぁ、私の護衛って事はドラゴンに近づくって事だもん。そりゃ怖いよね。私も一応、露払いの部隊が必要だって事と、ドラゴンをおびき出すための作戦があるって事は聞いてたけど、どうするんだろ?


「それについては、私の護衛である護衛騎士数人が担当し、また私も部隊の指揮官として現場に同行するつもりです」

「なっ!?」

「えっ!?えぇぇぇぇぇぇっ!?」


 ち、ちょっと待ってっ!?今姫様が同行するって言ったっ!?言ったよねっ!?その提案に司令官も驚いてるし、私なんか思いっきり叫んじゃったよっ!


「それは、いくら何でも危険すぎますっ!ましてあなた様はこの国の王女ですっ!とても承服できかねますっ!」

「重々承知しています。ですが、私は王族としてこの戦いの結末を見届ける義務があると考えています。まして私は今回の無茶を申し出た張本人。それが、後方でただ勝利の報告を祈ってばかりは居られません」

「……本気、なのですか?命を落としかねませんよ?」

「えぇ。王女として、二言はありません」

 何とか説得しようとしている司令官だけど、王女様も覚悟を決めたような表情と言葉で、譲る気は無さそう。


「……分かりました」

 やがて司令官の方が折れたようで、ため息交じりに頷いた。


「ですがどうか、万が一の場合はお逃げください。御身はこれからのわが国に必要なお方です。何卒、無事にお戻りくださいますようお願いいたします」

「えぇ。もとよりそのつもりです」


 こうして、王女様が率いるリオンさん達の部隊に守ってもらう事にはなったんだけど……。


「あの、良かったのですか?」

 とりあえず説得が出来たので、リオンさん達は森への出発の準備を始めた。私は休んでいてくれ、と言われたので王女様と共に部屋に戻ろうと歩いていた。 でも、気になった事があったから、私から声を掛けた。


「討伐に同行する事、ですか?」

「えぇまぁ。護衛の部隊をつけてくれる事は知っていましたけど、正直王女殿下が同行されるなんて、思ってもみなかったので」

「そうですね。そう思われるのも無理はありません。けれど、今回の無茶は私の我儘から始まった物。ですから、その責任くらいは果たそうと思っての事です」

 そう言って王女様は真剣な表情を浮かべている。流石は、王女様って事なのかなぁ。


 なんて考えていると、私の部屋の前に到着。

「ではミコトさん。予定通り、明日にはドラゴン討伐の為北の森へ向かう事になりますので、今日はどうか十分にお休みになって、英気を養ってください」

「はいっ」

「では、失礼します」


 軽く会釈をすると王女様は離れていった。しばらくそれを見送った後、私は部屋に入り、ベッドに寝転がった。

「明日、か」


 けれど、明日に迫ったドラゴンとの戦いの事を考えると、そう簡単に休む事なんて出来なかった。結局、何度も頭の中でドラゴンとの戦いをシミュレーションしたりして時間を潰し、夕方になると食事をとって、部屋に戻ってベッドに潜ったけど、不安のせいかあまり眠れず、寝てもすぐに目が覚めてしまうを繰り返していた。


「眠れないなぁ」

 何度も寝ては覚めてを繰り返す。うぅ、明日の事があるから早く寝たいのに緊張感と不安のせいで眠れないっ!ここは仕方ないっ!


「気分転換に散歩行こうっ!」

 このままベッドでゴロゴロしてても始まらない。ベッドで横になってても不安な事ばかり考えちゃう。だったら気分転換を、って事で私は寝間着姿のまま部屋を出た。


 部屋を出て一番近い勝手口から外へと出る。空を見上げれば、そこにあるのは満点の星空。その星空を無言で見上げていた。


「ミコトさん?」

「えっ?」


 声を掛けられ、思わず振り返るとそこに居たのは私と同じく寝間着姿の王女様だった。

「マリーショア王女殿下?このような時間に、何を?」

「ミコトさんこそ。こんな時間に何をしているのですか?」

 お互い首をかしげている。


「あ、え~っと。実はその、明日の事で緊張してしまって。中々寝付けなくて」

 別に隠す必要もないかな?と私は考え本音を漏らした。

「そうだったのですか。ミコトさんも」

「え?『も』って事は、王女殿下も?」

「はい。明日の事を考えると、不安で」

 王女様はそうつぶやくと私の隣に立って、夜空を見上げている。けれど、その表情は不安そうな、弱々しい物だった。


「……相手はあのドラゴンです。魔物の中でも上位の危険な存在。加えて、過去の戦闘のデータがどれだけ役に立つのかも分かりません。本当に、勝てるのでしょうか?」

「マリーショア王女殿下」

「って、いけませんね。私がこんな不安そうでは」

 私が声を掛けると、王女様はそう言って笑みを浮かべる。でも、その笑みはどこか無理をしているようだった。 そうだよね。私みたいに強固な鎧がある訳でもないのに、ドラゴンに近づくんだもん。怖いよね。 その時、ふと脳裏に浮かんだのはいつぞやの、星空の下で交わした約束だった。


「殿下、覚えていますか?初めて森で戦うってなった日の前日。夜に二人でこんな風に話した時の事」

「えぇ。そんなこともありましたね」

 王女様は笑みを浮かべながら頷く。


「……あの約束、絶対に守りますから」

「え?」

「あの時、私は殿下を必ず守るって約束しました」

 私は静かに王女殿下の手を取る。


「み、ミコトさん?」

 突然の事に殿下は戸惑った様子。これ、いきなりだと不敬罪とかになるのかな?まぁ今更か。今は気にしないでおこう。今は。

「何度でも言います。あなたの事は、私が必ず守ります。ガーディアも、そのために考え、名付けたのですから」

「え?」

「ガーディアは、守護者を意味するガーディアンから作った造語です。ガーディアは確かにあのドラゴンを倒すために設計しました。でも、もう一つの設計思想があるんです」

「それは、一体?」

「ガーディアのもう一つの設計思想。それは、『守護天使のように誰かを守る事』、です。この街を。そこに生きるみんなの未来を。そして何より王女殿下。あなたを守るために」

「ッ!」

 姫様は私の言葉に驚いた様子で顔を赤く染めている。それから王女様は顔を赤くしたまま視線を泳がせていた。

 

「……ハァ、ミコトさんといると、色々な意味でドキドキしてしまいます」

「へ?」

 が、唐突にため息と語られた言葉に私は思わず首を傾げた。どういう意味?と首をかしげていると……。

「ふふっ、ミコトさんのおかげで、不安も和らぎました。ありがとうございます」

「い、いえ。どういたしまして」

 さっきの言葉の意味が分からず、若干戸惑いながらもそう返した。


「おかげでゆっくり眠れそうです。私はこれで。失礼します」

「あ、はいっ、おやすみなさい」

 姫様は私に一礼すると、その場を後にして離れていった。……さっきの色々ドキドキするって、どんな意味なんだろう? それから数分、そこに留まって考えていたけど、流石に夜風の寒さに体が震え、部屋に戻った。


 そしてベッドの中で更に考え続けていたけれど、おかげで不安な事も忘れて私はすぐに寝落ちしてしまうのだった。



 翌朝。私たちは駐屯地の正門前に集まっていた。2台の馬車の傍に、鎧姿のリオンさん達と姫様。

「うぅ、おっも」

 そして『万が一のために』と鎧を着せられた私だった。万が一にも不意打ちを受けて私が死なないように、と言う事でリオンさん達に手伝ってもらいながら鎧を身に着けたけど、重いんだよなぁこれが。って言うか、皆よくこんな重いの着ながら戦えるよね。私だったら絶対無理だよ。


「ミコトさん、慣れない鎧で苦労するかもしれませんが、これも念のためです」

「わ、分かりました」

 ガーディアのエネルギーを少しでも温存するために、緊急時以外はチェンジングスーツを使う訳には行かない。そのために必要なんだろうけど、慣れないなぁ。


 やがて、出発の準備が整った。

「では姫様。何卒、お気をつけて」

「えぇ。行ってまいります」

 司令官さんが姫様に頭を下げ、次いで私とリオンさん達の方へと向き直った。

「リオン殿、ミコト殿。どうか姫様をよろしくお願いします」

「無論だ。我らは姫様の警護が仕事。近衛騎士の名に懸けて、必ず守り抜いてみせる」

「私もです。必ず、殿下をお守りし、そしてあのドラゴンをぶちのめして帰ってきますよ」


 少しでも皆を安心させるために、私は強気な発言をする。ホントはドラゴンと戦うの、いろいろ不安だけど。それを表に出したら不味いし。内心緊張と不安で冷や汗ダラダラだし。

「どうか、お願いいたします」

「「はいっ」」

 それでもと。私はリオンさんと共に可能な限り力強く頷いた。



 その後、私たちは駐屯地を出て、街を出て、北の森へと馬車で向かった。1台には姫様とリオンさんに護衛の人数人。もう1台には私と、残りの護衛の人。そして姫様曰く『ドラゴンをおびき寄せる餌』が入った謎の袋が積まれていた。


 しばらくして、何事もなく馬車は森の前に到着。ここからは歩きだ。

「皆、聞いてください。ここからは徒歩で、先日ドラゴンと遭遇したポイントに近づきます。そこで餌を用いてドラゴンを待ち、接近してきた所をミコトさんのガーディアで強襲。撃破します。ミコトさんも、よろしいですね?」

「はいっ!」

「他の皆はそれまでの間、私とミコトさんの護衛、更に餌の運搬を頼みます」

「「「「「はっ!!」」」」」


「なお、今回の目的はあくまでもドラゴンの討伐が最優先です。それ以外の魔物との戦闘は可能な限り避けて行動します。各自、周辺警戒を怠らないように」

「「「「「はっ!」」」」」

「では、出発しましょう」

 

 姫様の指示が号令となって、私たちは森の中へと足を踏み入れた。


 部隊の前列はリオンさん達。私と王女様、それに例の袋を運ぶ人が真ん中。残りの人たちが後列で後ろを警戒している。


 出来るだけ物音を立てないように、ゆっくりとした足取りで森の奥へ奥へと進んでいく。

「全然、魔物居ませんね」

「えぇ。ですがおかげで安全に進む事が出来ます。これも、これまでの戦いのおかげでしょう」

「え?それって……」

「ミコトさんと私たちの戦いは、決して無駄ではなかったという事です」

「ッ。そっか。そう、ですよね」

 小さな微笑みを浮かべる姫様に、私は一瞬ドキリとしつつも笑みを浮かべながら頷く。


 それから、更に1時間ほど歩いていると不意に私たちの視界が開けた。

「ッ」

 そして、目の前に広がる惨状に私は息を飲んだ。 不意に視界が開けたのは、無数の木々が無造作になぎ倒されていたからだ。いくつもの太い木が中ほどや根本からへし折られ、周囲に転がっている。更にいくつかは、折られた後に踏みつぶされたのか幹が粉々になっている物もあった。少し離れた所には、無数の炭化した木々もあった。


「ミコトさん。ここは、もしかして……?」

「はい。私とドラゴンが戦った場所です」

 あの炭化した木々はドラゴンのブレスで。へし折られた木々は、多分メタルスパイダーに取りつかれて暴れた時の物かな。


「……破壊の跡を見るだけでも、分かります。ドラゴンとは、これほどまでの力を持っているのですね」

 姫様は炭化しなぎ倒された木々を見つめながらつぶやき、次いでゴクリと小さく固唾をのんでいる。その横顔を冷や汗が伝っているのを、私は見逃さなかった。


「大丈夫ですよ」

 だから、姫様を安心させたくて、私は彼女の右手を優しく握った。

「ッ、ミコトさん」

「私のガーディアなら、絶対に負けません。必ず、ここにいる姫様やリオンさん達を守りながら、ドラゴンだって倒して見せます」

 

 本当は私だって怖い。不安で押しつぶされそうだった。でも、そんな弱音を吐いてる暇はない。私の弱気は皆の士気に関わるのは、分かっていたから。だから、私は精一杯笑みを浮かべる。


「えぇ。そうですね」

 すると、姫様も小さく笑みを浮かべる。

「信じています、ミコトさんの力を」

「はいっ、任せてくださいっ」

 皆を、姫様を安心させるために、私は力強く頷いた。



 その後、リオンさん達はドラゴンによる破壊の跡地の、開けている場所に袋の中身を開けた。袋の中から出てきたのは、大量の生肉だった。餌の準備が完了すると、私たちは近くの草むらに隠れたんだけど……。


「もしかして、あれでドラゴンをおびき出すのですか?」

「えぇ。その予定です」

 姫様は静かに頷いている。けど、餌で獲物をおびき寄せる、ってのは分かるんだけど……。


「あれでドラゴンが来るんですか?もしかして他の魔物をおびき寄せちゃったりは?」

「その可能性も0ではありませんが、恐らく無いと思われます」

「え?どうしてわかるんですか?」

「恐らく、この辺りはあのドラゴンのテリトリーなのでしょう。そうであれば、先日私たちの前に現れ襲ってきた理由も説明が付きます」

「あっ。自分のテリトリーに敵、つまり私たちが入ったから、排除しに来た、って事ですか?」

「えぇ。おそらく。それにドラゴン以外の魔物があの餌の匂いに気づいて近づいてきたとしても、逆にそれを狙ってドラゴンがやって来る可能性も0ではありません。ですので、今はとにかく、待ちましょう」

「わ、分かりました」


 それから、私たちは周囲を警戒しながらドラゴンが来るのを待った。けれど、奴が来るのは思いのほか早かった。


 待ち始めて10分くらい経った頃。私としては、長い10分だった。来るかどうかも不確定な脅威を待ち続ける間、色々な不安が脳裏をよぎっていた。勝てるのか、色々不安になり始めていた時。


「ッ、羽音らしき物を確認っ」

「「「「ッ!」」」」

 護衛騎士の一人が呟き、私たち全員に緊張が走った。私を含めて皆息をひそめながら周囲を警戒している。すると、私の耳にも聞こえてきた。それは大きな翼が生み出す羽音。そして、忘れるもんか。この羽ばたき音。間違いないっ、奴だっ!


 その時、私たちの頭上を影が横切った。ハッとなって見上げると、上空を赤い影が横切った。頭上を通過した影は、高高度から旋回しつつ降下してくる。 それは、間違いない。あの日私たちが遭遇したドラゴンだった。


「来た……っ!」

「ミコトさん。奇襲のタイミングはこちらでお伝えします。それまで、待機を」

「はいっ」

 出来るだけ小さく返事を返しつつ、視線はドラゴンに釘付けだ。その一挙手一投足を見逃さないように、奴を注視する。


 やがて、円を描くように降下してきたドラゴンが餌の前に降り立つ。とはいえ、いきなり現れた生肉の山を流石にドラゴンも訝しんでいるよう。すぐさま食らいつく事はせず、周囲を見回している。

 私たちは茂みに隠れているけど、こっちの方向を見られただけで、『気づかれたんじゃっ!?』って思って心臓が跳ねる。


 けれど、1分ほど周囲を見回して危険は無いと判断したのか、ドラゴンが肉の山に向かって首を伸ばし、数回臭いを嗅いでから食べ始めた。


「ミコトさん……っ!」

「ッ、はい……っ!」

 声を掛けられた。合図だっ!いつでも動けるようにって鎧は既に外してあるっ!私は茂みから飛び出したっ!


『グルゥッ!?』

 草木をかき分ける音が聞こえたのか、ドラゴンがこちらを向く。私は大きく息を吸い、叫ぶっ!


「≪チェンジアァァァプ≫ッ!!!」


 不安を吹き飛ばすために、お腹の奥底から全力で叫んだ。 直後、コアからあふれ出した私の体を包み込み、対ドラゴン用パワードスーツ、CSSP-00ガーディアとなる。


「行っくぞぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

 トップスピードのまま、ホワイトフェザーの重力制御装置の力で飛翔。私はそのまま、ドラゴンへと向かって行った。


 これが、私とこいつのラストバトル。今日、ここでお前と決着をつけるっ! 『絶対ここで今日倒す』という意思の元、私のリベンジマッチは幕を開けた。


     第19話 END

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