第2話 セブンスター2本

と言っても何から話すか、悩みはあるけどまじなのいくと引かれたりすると思うけど。

だけど彼女は酔っているしもう会うことはない、なら今まで思ってきた全てをこの子に話してみるか。


「中卒の男どう思う。俺は高校をすぐに中退してそれからは、働いているのだがいつも考えてしまう。これからこんな俺を好いてくれる人はできるのだろうか。久しぶりに飲みに行った友達にも、気を使われるし正直辛い。」


「私はその人が中卒、高卒、大卒でも変わらないかな。その人の中身に興味があるね。私はすごいと思うよ誰よりも先に社会で生きて自立してるのは、尊敬する。私には絶対無理かな、そんな覚悟もないただ敷かれたレールに沿って楽な生き方しかできないから。」


「そんな尊敬される程でもない、ただ逃げただけだから。」


「きっかけがなにであれ、貴方が若いうちに苦労していたことには変わらないもう少し頑張った自分を認めてもいいんじゃないかな。」


「あ...りがと自分を認めることなかなか難しいけど楽になったよ。」


「あれ?泣かないでよ!君!」


「いや、これは泣く以外ないよ家族にもこんなに真剣に聞いてもらったことはない。」


「そっか。大人が泣かないで良い理由は無い。いっぱい泣いちゃえ!」


「いやもう落ち着いたよ。」


「早すぎやろがい!」


この子に話して本当に良かった。気持ちがすごく軽くなったこんないい子女神に違いない。


「ごめん名前まだだったね!私は川口燈」


「俺は月乃空」


「空さんって家近いの?」


「10分ぐらいだよ。」


「ならまた公園来たら会えるね!」


「いつかな。」


めっちゃくちゃ会いたい。通うレベルまできてるぞ。それに、もう俺は燈ボーイズだよ!


「空さんタバコ吸うでしょ?ずっと手に持ってたし、最後に吸って行こうよ!」


「燈さん吸うの?」


「飲みの時に貰いタバコするだけだよ!」


「いいけど、学生証見せてくれ。」


「慎重だね。大人の対応ってやつね!」


「よくわからんが、成人はいってるね。」


「当たり前だよ大人の女ですから!」


「セブンスターだけど大丈夫結構きついよ。」


「吸ったことないかも。」


「人と吸うタバコは美味いね。」


「あ!初めて笑った!」


「口に出すな恥ずい。」


「たしかに美味いね。誰かと吸うタバコは。」


「さてと、今日はありがとう色々聞いてくれてまた会ったら一服しような。」


「こっちこそありがとう楽しかったよ!」


それから俺はその子と別れ家に帰った。

また会えるといいなあの子に。


数日後の日曜日。俺は1人で映画に来ていた。


「観たい映画まであと1時間か何して潰すか。」


「あれ空さん?」


すごく......。あれだ俺は運がいいらしい。

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今日もタバコに火をつける 何時海月 @rukua0528

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