第十七話 お餅を焼きましょう!

「花蓮は変態だ!!」


 バンっ!

 と、テーブルを叩いてくるのは莉央だ。

 花蓮はそんな彼女へと言う。


「しー!! 寝ている人が居るんだから、あまり大きな声を出したらダメですよ!!」


「それでも大きな声を出したくなるレベルの変態さなんだ!!」


「そうですかね?」


「そうだ!! 花蓮は変態すぎる!!」


「いやぁ、やはりそんなことないですよ! だって私は、ちょっと疲れた女の子を家に泊めることにしただけですよ? もうすっかり夜ですしね!」


 どう考えてもいい人だ。

 などなど、花蓮がそんなことを考えていると。


「そもそも、その女の子を疲れさせて、帰れなくしたのは花蓮だ!!」


「もう、さっきから何をそんなに不機嫌なんですか?」


「そ、それは……その」


 と、なにやら視線を泳がせる莉央。

 これはあれだ。


「やや! もしやヤキモチを焼いていますね!!」


「ち、違う! うちはヤキモチなんて焼いてない!!」


「え〜、焼いてますよ…….どう見ても!」


「うちがヤキモチ焼くわけないんだ!! だって、花蓮はハーレム思考の変態で!こういう事は日常茶飯事ってわかって付き合ってるからな!」


「おや? 私と付き合ってる自覚がお有りで?」


「っ! か、花蓮のバカ! 花蓮の変態!! うちもう知らないぞ!!」


「あぁ……どこへ行ってしまうんですか!?」


「ご飯だ!! うちと花蓮、それと真白の夜ご飯を作るんだ!!」


 と、キッチンの方へとスタスタ歩いて行ってしまう莉央。

 だがしかし。


 ピタッ!


 途中で立ち止まる莉央。

 彼女はチラリと花蓮の方へと視線を向けてくると。


「あ、後でその……うちの事も可愛がって、欲しい……ぞ」


「……」


「じゃ、じゃあご飯作ってくる!」


 タタっとキッチンへと消えていく莉央。

 なるほど。


 ツー。

 ポタポタ。


 と、床へと落ちる花蓮の鼻血。

 花蓮はそれを拭いながら言うのだった。


「おいおい、可愛すぎんだろ」


 追伸。

 この後、三人でめちゃくちゃした。

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女の子同士がイチャイチャしてるのを見るだけの話 アカバコウヨウ @kouyou21

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