第十二話 オセロをしましょう!
「来週の掃除当番を決めましょう!!」
「決戦の時だな!!」
時は週末、昼下がり。
場所は自宅。
花蓮と莉央はいつぞやのカードゲームの際よろしく、テーブルを挟んで相対していた。
その理由は簡単だ。
「本日対戦で使うゲームは〜〜〜……ドゥルドゥルドゥルドゥルドゥルドゥルドゥルドゥルッ!!」
「わくわく、ドギドキ!!」
「じゃじゃ〜ん!! こちらです!」
「おぉ!! オセロだ!!」
「はい! 今週はボードゲームの週ですからね! 来週はテレビゲームで行きますよ!!」
「うぅ……レースゲーム系は苦手なんだ」
「そんなこと言ったら、ボードゲーム系——特に頭を使う系は私、苦手ですよ!! だって莉央ちゃんの方が強いんですもの!」
「花蓮、ひょっとして……うちのことを褒めてくれてるのか?」
ひょこり。
と、無邪気な様子で首を傾げてくる莉央。
嫌味ではなく純粋にそう思っていそうなところが、見ていて本当に可愛らしい。
思わず勝負をほっぽり出して、昨日の夜にやった大人のゲームの続きをしたくなる。
だがしかし。
(今はオセロが大事ですからね!! 我慢、我慢ですよ私!!)
それに花蓮はこの日のために、オセロについて勉強してきたのだ。
定石や立ち回り……そして、莉央の癖までも色々勉強してきた。
(例え頭を使うゲームでも、今日という今日は莉央ちゃんに負けませんよ!!)
などなど。
花蓮がそんなことを考えている間にも。
「花蓮! 準備できたぞ!」
と、オセロをいつでも始められる状態にしてくた莉央。
可愛い上に容量もいい。
「女神だ」
「?」
「あぁいえ、こちらの話です! さぁさぁ、先行と後攻を決めましょう!!」
「心得たぞ! ジャンケンの時間だ!」
「行きますよ……ジャーンケンッ!」
「「ポンッ!!」」
……。
…………。
………………。
さてさて。
そうして勝負が始まって数分。
あっという間に勝負は佳境。
(勉強の甲斐あって、やや劣勢ではあるものの十分挽回の機会ありですね)
実際、莉央のミスを何度も誘発することに成功している。
と、ここで花蓮はふと思う。
(今は莉央ちゃんの番なわけですが、いったいどんな表情をしているんでしょう?)
これは花蓮理論だが、こういう時に相手の顔を読むのは大切だ。
相手も苦しいかどうかがわかるのだから。
となれば実行あるのみ。
花蓮はチラッと、莉央の顔へと視線を向ける。
(おぉ!! だいぶ難しい顔をしていますね!! これはやはり逆転の可能性ありという証拠!! ワンチャンありです!)
などと。
花蓮が考えたその瞬間。
「決めたぞ、ここだ!!」
と、一手を指してくる莉央。
だが、花蓮にはもはやそんなもんどうでも良かった。
ぷるんっ。
揺れたのだ。
莉央が勢いよく一手指したことにより、腕に弾かれた胸がぷるんと勢いよく。
(お、おぉ!! も、もう一回見たい!)
となれば。
花蓮はもうなんでもいいから、ノータイムで空いてるところに一手。
すると。
「そこはミスだ!! これで勝負を決めさせてもらうぞ!!」
ぷるんっ。
再び揺れる莉央の胸。
香ってくるピンク色の香り。
(なんのまだまだ!! 次の一手です!!)
花蓮はまだ諦めない。
とうてい満足してない。
さぁ、来い莉央。
ぷるんっ。
(きたぁあああああああああああっ!! 緊張と暑さによる汗で、少しだけしっとりしてる莉央パイが、あんな肉感やばく揺れる様っ!)
もはやオセロなんてやってる場合ではない。
花蓮の心の中の欲望がイライラしているのだ。
故に。
ガッ!
「な、なんだ!? どうしてうちの腕を掴むんだ!? うち、何かしちゃったか?」
「莉央ちゃん、責任とってください」
「え、ちょ……まっ!」
と、慌てている莉央。
花蓮はそんな彼女へと近づき、押し倒すのだった。
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