番外編 私が困っていること

私はルーナです。

私が今すごく困っていることを話します。

それは記憶です。


記憶を無くしてしまうことです。

どんなに家族とここに行ったとかあそこに行ったという記憶があっても、私の記憶はいつも誰かとではなくて、1人で行ったという記憶しか残っていないんです。


だから、家族との記憶がないんです。

悲しいことですが、これが現実なんです。

私は記憶を取り戻したいけど、今の私には無理なんです。

お母さんとの記憶もお父さんとの記憶も思い出せません。

家族との記憶が残っていないんです。

記憶がないから記憶がない分、頑張って1人で思い出しているフリや分かっているフリをするけど、正直辛いです。


忘れてしまったから。


薬を飲むのもご飯を食べたことも忘れてしまう。

だから、忘れないようにノートに書くけど、忘れてしまう。


私は外に行く時も記憶を辿って行くんです。

合ってるかな間違ってるかな確認しながら行くんです。

行きも帰りも間違えないように行くんです。


そうじゃないと忘れてしまったり、分からなかったりするので。


私は本当は家族と居たいけど、もうこれ以上は一緒にはいられません。


私自身が壊れてしまうから。


私たちは距離を取らなければいけないんだと思います。


だから、分かってほしい。


私たちは距離を取って暮らさなければいけないことを。


ルーナより。

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