第257話 旅立ちそして決戦へ
【前書き】
少なめです…………前日に出した文字数が多かったので許して
(と思って書いたらいつも通りになってました)
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「おはよ」
朝食を食べていると、endmとwartが共にやってくる。
『おっはよ~!』
『おはようございます!』
昨日のほんの少しだけ見せた彼女はまだどこかへ行ってしまったのか。
いつもと変わらぬendmだった。
『おはよ!頑張ろうな』
俺と同じようにご飯を食べていたlucusも挨拶を交わす。
『lucusおっは~!どう?作戦とか思いついた?』
wartは食い気味に彼に近づいた。
後ろでendmは、まあまあと抑えつつも少し興味はありそうだ。
『ああ、大量の作戦を頭に入れたぜ』
一方彼は自身満々らしい。
「まあ結構頑張ってたしな、今日全て出し切ろうぜ」
『うん!』
『ですね』
そう言って二人は朝食を取りに行った。
『どうだろうな……今日どこまで俺らが耐えて、そして通用するか』
彼はさっきの自信を持ちつつも、少し不安が募っているようだった。
それはそうなる。
まだ世界の片鱗しか見ていないようなもの。
この後半6試合、ほぼ全チームがこれまでの試合の動向を再確認しているだろう。
今日この日、7試合目から策略を変えるチームもおそらくいる。
「どうなるかな~」
俺は後ろの椅子にもたれかかる。
昨日の調子が、今日このまま続く。
そんなことは彼も考えていないだろう。
昨日は昨日、今日は今日。このスタンスで行かないと大会はやってられない。
『だがそれでも勝たないとな』
「ふっ、だな」
どんな壁があろうと、どれだけ困難な場面に立とうと、
俺らは希望を持ち合わせている。
白い流星は無限遠にまで広がった。
何もかもの可能性を兼ね備え、俺らは今立ち向かっている。
「lucus、頑張ろうぜ」
『ああ、俺らの全力を世界に見せる時だ』
テーブル越しで俺らは握手を交わした。
改めてやるとちょっと照れくさいかもな。
これでも長年の付き合いではあったが、実際オフライン大会で共にするのはこれが初かもしれない。
『あれ~どうしたの?』
ちょうど食事を取りに行ったwartが戻ってきた。
『ん?ああ、勝ちに行くために決意を固めていたんだよ。ところでendmは?』
『決意か~いいね~!私も頑張らないと。で、endmはあそこにいるよ』
「ん?」
彼女は誰かと話していた。
相手は当然日本勢ではなく、海外の方。
ただ、俺も妙な既視感がないこともない。
「誰だろう…」
あまり他人同士の会話に首を突っ込むというのはしたくない。
けど流石に興味が勝ってしまった。
あとでendmには謝ろう、そう呟いて俺も近づいた。
「どうしたんだ?」
endmと1人の女性が話していた。
『え、ああ。この方と大会について話してたの』
と彼女は言った。
西洋人の美貌、肌も綺麗。
青い水晶かのような眼。
いや綺麗すぎて羨ましいな!
ってことはさておき
『こんにちは~!』
そちらから話しかけてくれた。
もちろん英語。
ただ流石にまだ聞き取れた。
「あ、どうも」
さっと英語で返す。
『えっと、紹介するね。この人はblanc。私の相方』
『blanc!?』
彼女は食い気味だった。
あれ、この声やはり聴いたことが……。
「えっと…」
名前を出そうと思ったが間違ってたらなぁ、
そう思って踏み出せない。
『あ、blanc。この方はAQUA。あのヨーロッパ最強の』
やっぱりか。
いやそんな気はしていた。
「AQUAか!初めましてだな!!」
『会えて嬉しい。写真お願いできる?』
「え、あ、はい!」
俺はAQUAと横並び。
『何してるの~endmも入りな!』
『え!?』
「まあそう言ってるし、来たら?」
『じゃ、じゃあお言葉に甘えて…』
3人の写真がここで生み出された。
世界トッププレイヤーの3人写真。
白い流星は最近顔出ししたこともあってか、これは凄く珍しい写真。
別に顔出したからなぁと思い、SNSに載せるのは軽く了承した。
「AQUAは大会ってどっちも出るの?」
『そうだよ~!』
まあそらそうだよな。
ヨーロッパ最強がここで踏みとどまるわけがなかった。
俺は他チームの順位を詳しくは知らないものの、AQUA率いるチームは結構な上位。
たぶん今日の試合でもぶつかりあうかもな。
『お互い頑張りましょうね!!』
AQUAは笑顔でそう言ってくれる。
別に偽りでもない純粋な表情。
この人本当に良い人だ(確信)
「あれ、AQUAのデュオの相方ってZeepだっけか?今どこに居るんだ?」
ついでに挨拶したいな~とか思ったり。
ただ彼女から帰ってきたのは衝撃の言葉。
『いや、あの子はスクワッドには出ないわ。
デュオだけなの』
『え、そうなの!?』
流石のendmも驚きの表情である。
「でもご飯は食べるんじゃないのか?」
『あの子、いやそんな呼び方だと怒られちゃうわね。Zeepは人前に立つのが苦手だから全然出てこないわ。』
「そうなのか」
ちょっと残念。
まあいずれ会えるか。
明日また挨拶しに行こう。
『あ、何かwartが言いたそう』
endmは振り向いてそう言った。
俺も振り向くと、wartが身振り手振りで何か言いたそう。
「戻ってこい?って言いたいのかな。」
『かもですね。AQUAさん!また会いましょ!』
『ですね!いい試合にしましょうね!!』
「だな」
俺らはAQUAと握手を交わしてその場を去った。
『割と話してたみたいだな』
『そうです、トッププレイヤーの方と話すなんて滅多に無いのでちょっと嬉しかったです』
『え。いいな~!』
『いや、wartはそこら辺の人にすぐ話しかけてるでしょ!』
!?
「え、それほんと!?」
『ほんとですよ。wartって英語結構出来る人なので』
『いやいや、endmに比べたら全然だよ~!』
まじか。
見知らぬ海外勢に自ら話しかけるとは。
流石にコミュ力とかを超えた何かがあるな。
『さてと、そろそろ時間だ。用意していくか~!』
lucusは手首にある時計を見ながらそう言った。
「もうこんな時間か」
『決戦の時…ですね』
『だね~!全力出し切って行こ~!!』
俺らはまだ舞える。
可能性など無数に広がっている。
もしlucusの作戦が通用しない、誰かが不調子、もしくは何らかの理由で最悪の事態が起きたとしよう。
その時は俺がなんとかしてやる、だから全力で進もう。
もし立ち止まっても俺が背中を押してやる。
なんなら引っ張ってやる。
だから行こう、世界大会2日目。
決戦の舞台へ。
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【後書き】
作者自身もこの先の展開が楽しみです(誰目線)
カクヨムコン10始まってるので周りに負けないように頑張ります~!!
そういや、昨日最新話出した後2時間足らずで感想10件以上になってたのめちゃくちゃびっくりしました。
割と感想はすぐ見てます。
ただ返すのが遅いだけです…
近況ノートのコメもちゃんと目を通して、1つ1つがめちゃくちゃ嬉しいです。
返していないのは、ちょっと忙しいって言うのはあります。
許してくれ!
長文になっちゃった。
何はともあれ期待に応えられるように頑張ります!!
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