第250話 第6試合のその前に

【前書き】

めっちゃ短めです!

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先に結果から伝えようか。

第5試合は無事終了した。

結果は3位フィニッシュ。


え、キル数?



なんと驚異の28キル。

中盤までで取ったキルの2倍を乱獲した。


もちろん取ったのは言うまでもない、endmその人物だった。





そして今は第6試合の手前。

本来ならすぐ始まる。

だが、なんで始まらないか?


『いや~本当に迷惑かけてすみません。』


endmの使う機器の再チェックが行われた。

凄く簡単に言えば、チート使っているか使っていないか。


いや疑われるほどにこいつはえぐかった。

例のシーン、1人で10キルを取ったあの場面の命中率は、常人じゃないものを証明するかのような数値だった。


『endmやばすぎだよ~流石!』


wartは笑顔、その後ろでlucusは笑っている。


俺は暇だしな~とスマホを見る。




トレンドにはendm関連で溢れていた。


「うわ、なんだよこれ!!!」


endm視点で例のあの場面は見てなかったな。

なんだこれ。2パーティ壊滅させてんじゃん。


『ちょっとやりすぎちゃいました。』


やりすぎたってレベルじゃねえよ~。

そりゃチェックも受けるわ。


〈endm単身で10キルwwwwww〉


〈無双系でも見ねえよ〉


〈出来の良すぎる夢〉


などと言われていた。

まあ俺もそう思う。





だって世界大会だから。


「まじでバグってんな~」


彼女の暴れっぷりはまあおかしい。

単騎でまず攻めているのもおかしいし、ここで10キル取って戻るのもおかしい。

そもそも、1,2キル取った時点で引こうとしなかったのもおかしい。


『ま、まあ結果オーライですし…………』


いかにも許してくださいという目。

まあ確かにめちゃくちゃ高順位まで登り詰めた。


なんと現時点3位。

たまたま上位層が早めに倒されたというのもあって、順位が10位から劇的に上がってきた。


ただまだマッチごとの1位は取れてないのが悔やまれる。


『あ、調査終わったか』


係員がオッケーとサインを出して離れていった。


アナウンスもすぐに入る。


《ただいまの審議の結果、endm選手の使用機器が正常であることを確認致しました。》


そう聞こえた瞬間の観客のざわめき。

これは耳に残るな。


『えへへ、凄く嬉しいです!』


『まじでendmナイスすぎ~!一緒に世界に立てて嬉しいよお』


wartはぎゅっとendmを抱きしめた。


『そうだな、この調子で頑張って行こうぜ!』


「だな!」


lucusと俺はグータッチを交わす。


まだ油断はすべきではない。

むしろここからが本番。

世界は甘くない。


次は6試合目。

これでようやく世界大会の半分が終わる。


せめてこの試合、第6試合だけは。


集中力を切らずに頑張る。



それがlucusからの指示だった。


それに付け加えて、


『あ、あとendmに指揮を仰ぐのはもうやらない』


『え、なんでですか!?』


『いや、リスクがありすぎる!!!あと暴れすぎてヘイトがやばいことになるぞ!!』


そっか、ヘイトとかやばいもんな。

まあ1試合暴れただけでも十分だろ。


1日目、残り1試合。

俺らは席に座って喝を入れた。


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