世界でも注目されている元プロゲーマーは、隣の幼馴染のせいでVTuberになる

第222話 決意、旅立ち

【前書き】

222ですね。同じ数字が3つだ。

(だからといって何もありません)

後半は掲示板になるんですけど、面倒なので色々省きましたすみません。

-------------------------------------------------------------------------------

『急にすみません。私、明日家に帰ろうと思っています』

大会が終わった直後、彼女はそんなことを口にした。

唐突過ぎて俺は唖然となった。

リビングには夜音も居たので、彼女も聞いているはずだが反応は無い。

「そっか。それは……大丈夫、なのか？」

『はい。決意が決まりました。』

endmには何かきっかけが生まれたらしい。

何があったのかまでは深く聞けないが、彼女の事は応援しよう。

それが例え上手く行かなくても。

「そうなんだ…」

ソファに座っているから彼女の表情は分からない。

けど後ろ姿はどうにも寂しく見えた。

「応援するよ、苦しくなったら戻ってきてね。」

夜音は振り返ってそう言った。

少し涙ぐんでいたが、かえってendmは笑顔を絶やさない。

『ありがとうございます』

---------------------------------------------------------------------------

早朝、まだ日の出すらもしていない。

そんな時間からendmは仕度をしていた。

俺も朝から起きて色々と手伝っていた。

夜遅くまでendmと話していたらしく、夜音はまだ寝ている。

endmも、あまり起こそうという気にはならなくて、ここは素直に寝かせてあげたいようだった。

「途中まで行くよ、こんな朝から一人は危ないしね」

駅までしか付いていけないが、一緒に歩くことにした。

道中こんな会話をした。

「endm、この大会どこまで行けそうだと思う？」

これは振りでもネタでもなく現実的な話だった。

世界1位、これはもちろん目標ではある。

けれど、簡単に取れるものでもなく度重なる苦しみも味わうかもしれない。

『そうですね…でもデュオは世界大会に出れると思います』

「じゃあスクワッドは？」

『少しギリギリの戦いになるかもしれませんが、1位を狙える位置にあると思います。』

俺の意図をさりげなく汲んだような発言、流石英才だ。

っと、もう駅が近い。

最後にこれだけは伝えたかった。

「良いな。もちろん1位は目指す。けれどやっぱりそこまで行くと何もかもが噛み合わないとしんどいかもしれない。だからこそ自分自身にイライラしたり、味方に当たってしまうかもしれない。」

「けれど、それで良いんだ。もっと俺らを頼って良いんだ。ぶつかっていいんだ。白い流星はそうやって強くなっていく。」

「次会うとしたら世界大会、そこで絶対会おう。」

『はい！』

endmの笑顔を見れて満足だ。

彼女にこれからどんな災難が降るのか、俺には分からない。

けれど、どうなったとしても俺は世界に行く。

皆を世界に連れて行く。

その気持ちは日に日に強くなっていった。

「じゃ、俺も帰るとするか～」

今日は1日中練習かな。

でも勉強もしないとな……

というか夜音の部屋散らかってたってendmさらっと言ってたな。

あいつまた散らかしてたのか。

帰ったら説教コースかな……。

でも不思議と笑顔になった。

これからもこんな毎日が過ごせる、そう願ってる。

-----------------------------------------------------------------------------

一方、とあるサイトの掲示板では

【アジア大会決勝もうすぐってま？】

ーまじでもう大会なの早いよな

ーそれな

ーわかる

ー今年は誰が勝つんやろ

ーいやあいつやろ

ーendmじゃね？

ー絶対endmが勝ち進むと思うんだが

ー誰？

ーまだ知らない奴いるま？

ー知らないのやばい

ーendmは知っててほしいな

ー教えてぷりーず

ーendmはまぁ、動画見てきた方が早い

ーそれ

ー説明するのむずい

ーエイム魔人だよ((

ー命中率あり得んほど高い魔女

ーendmはクラッチ多いし、1人で大会も暴れる化け物

ーデュオ準決勝のendm見てきてほしい

ーあれやん、暴れてたやつ

ーそうそれｗｗｗ

ーあれ鳥肌とかより恐怖やわ

ーあのブロックで戦ってた人可哀そう

ー誰が勝てるん

ーまじで優勝候補やと思う

ーあいつ1人で良いやん

ーわかる

ー1人やばいけど、endmならわんちゃんあるのもっとやばい

ーあ、デュオか。ってなる

ー相方って誰やっけ

ーblancやぞ、覚えとけ

ーblancって誰や

ーそんなやつおるんや

ー初めて聞いたかも

ー名前は聞いたことある

ー誰か分からん奴こんなおるん？

ーblanc知らないまじか

ーどうせendmいなかったら勝てない奴やろ

ーなんか言ってるやつ居る。

ーじゃあお前blancと戦って来いよ

ーblanc知らない人も最近居るのか

ーまじで誰

ー初代王者やぞ～

ーえ、そうなん

ーあ～そうやったわ

ー第2回も世界王者です

ーソロ最強はある

ーここ2年くらいプロゲーマー休止やから知らない人も居て当然

ー急に復活したからな

ーいや復活したところで今の環境には合わないと意味なくね？

ー合うんだよな～それが

ーまじで舐めない方が良いよ

ーそれな

ーblancは本当にえぐいから

ー別格やで

ーこれが情報の質の差ってやつか

ーえーでもendmの方が強いんじゃない？

ーまだ言ってる

ー草

ーわろた

ー良いか、よく聞けよ、blancっていうやつはな……

endmとは比べ物にならない化け物だ。

-----------------------------------------------------------------------------

【後書き】

次から決勝です～、さてどうなることやら。