第221話 アジアを歩む③

【前書き】

途中で視点が変わります。

「」←blanc

『』←endm、その他のメンツ

これで固定で行きます。よろしく~!

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「ナイス~この調子で行くか」


『だね~!このままなら行けるよ』


『油断はダメだぞ、頑張ろ』


今はアジア大会、スクワッド部門の準決勝だ。

1試合目、2試合目は共に順調に勝ち進み、現ランキングでは1位だ。


デュオ大会から5日が経ち、wartとlucusも決勝へと足を運べた。

ここまでは順調、この先もその波に乗れるように頑張る。


その一つが今行われている準決勝そのものだ。


「さてだが、lucus。次はどこに降りる?」


『そうだな…うーん。さっきから敵が東側に降りてるし、西側で動いていいんじゃないか?』


『じゃあここだね!行くよ~!』


wartがピンを指したのは西側にある街。

立ち回りはもちろん、何度も降りたことがあるので慣れている場所でもあった。


『思ったより来てますね』


ただ想像以上に敵が多い。

これだと3パーティ以上居るんじゃないか?


『私のところに降りれますか?』


『ごめん無理かも!lucusと降りる!』


「じゃあ俺がendmの方行くわ」


街と行っても結構広い場所。

だから俺らとあいつらで行動が分断された。

流石に予測外のことだが、どうにかなるか?


そう思ったが更に予測していなかったことが起きた。


『あ!ごめん!!!』


『すまない。こっちに4人居たようだ』


wartとlucusはここで倒れてしまった。

初動から2人やられるのは、ちょっと想定外だったな。


「これ、どうしようか。街出るか?」


『出たいですけど、あっちにも敵が居てきつそうです。』


「んーそうだなぁ」


どうしようかと困っていると、lucusが指示してくれた。


『こっちなら割と敵少なかったぞ、行ってみるのはありだが慎重にな』


『了解です。blanc、行きましょう』


「ああ」


街の入り口付近というよりかは、抜け道のようなものだった。

近くには1つ建物があって、敵が居るかとひやひやしたが、案外大丈夫だった。

lucusの指示は流石だな。


「まあとりあえず、二人で動いても大丈夫なところ行くか」


『はい。ですね!』


とりあえず俺らは街の外に出た。

明らかに敵が居ないランドマークまで逃げてくると、少し落ち着く。


「どうだろ、これどうすればいいのかな」


『んー俺じゃ判断が難しいな。敵が近寄らないことを祈りつつ順位を稼いでいくのが良いかもな。』


「頑張ってみるわ」


ここに来てピンチか。

どうだろうか、ここで死ぬとわんちゃん決勝に行けないか?


そう思ってくると徐々に緊張度が増す。

もしここで決勝に行けなかったら…、そう思うとマウスを持つ手が少し震える。


『やりましょう。二人で!』


endmの声ではっとなる。

そうだ、まだ彼女が居た。

俺一人じゃない、二人でいればこの試合どうにか出来るんじゃないか?


ピンチはチャンス、そう誰かも言ってたはずだ。


「そうだな、頑張るか」


マウスを握りなおした。


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〈endm視点〉


「どうしようかな~まあとりあえずこっちの方に行くか」


『そうですね』


仲間二人がやられたというのが、私の責任感を増していた。

ここで倒れたら…そう思ったけれどまだblancが一緒に居てくれる。

この安心感はこの3試合目だからこそ強く感じられるのかもしれない。


「ん~ここからならキル取っても良いかもな。行けるか?」


『任せてください』


珍しくスナイパーとアサルトライフルの構成にした。

ショットガンを最初は持っていたんだけど、2人がやられてしまったことで近距離戦は元から不利になっている。

なら、遠距離や中距離を強くした方が良いかな?そう思ったのだ。


『まずは1キルです。詰めますか?』


「いや、これは引こう。まだ人数不利だし」


どうにか足を引っ張らないようにスナイパーで1キル取った。

足手まといになってしまうと、blancに嫌われてしまうかも。

そんな恐怖もあったりするかもしれない。


「あ、あそこ撃てる?」


『あ、はい!』


アサルトライフルに持ち替えてっと。

エイムには自信が割とある。

今日はblancの家のマウスを借りているのでちょっとだけ合わないときもあるけれど、それでもいいコンディションに近づけているんじゃないかな。


「ナイス!少し前行こう」


『了解です』


凄い、

率直に思った。

blancの指示はlucusとはまた違った強みがある。

もちろんlucusも強いのだが、blancは何か安定さの方を強くしつつも、キルはちゃんと取っている。

そんな感じの立ち回りだった。


それが3試合目、この人数不利の状態にぴったりとフィットしていたのだ。



初動から2人、それなのにキルは十分に稼げて順位も高い。


『あごめんなさい!』


「いや、これは俺の判断ミスだ。すまん。まあでも3位は良いんじゃないか?」


『ナイス!!!強すぎ!』


『流石というべきだな、二人ともよくやった!』


3位。

初動で二人欠けてのこの順位。

流石はblancだ。

世界を制した人はやっぱり違う。


私はこの人と世界へ出たい。

今は自分が足を引っ張っているけれど、いつか対等な者として横に並びたい。


そんな想いが強くなっていった。





覚悟を決めよう。




まだ両親が家に居るのか、連絡を取った。

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【後書き】

準決勝いいね。

この先どうなるかはお楽しみ……ということで。


新作はテスト週間なので進んでないです…11月に間に合うかな~

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