第214話 並大抵なわけがない。

【前書き】

ちょっと質低め?かも。

許して!テスト勉強頑張ってるから!

----------------------------------------------------------------------

2マッチ目

やはり俺の勘は当たっていたようだった。


まずは1マッチ目と同じような攻め方をしてみた。

けれど、やはり結果は違う。

まず俺とZeepが出会った。

ここまでは良い。


ただ彼はおもむろに俺との戦闘を避けたのだ。

俺は後から追って攻撃をするも、ガン無視。


向かった先はendm vs AQUAの戦場だった。


「あ、そういうことか。endm後ろ!」


『え、あっ!』


彼女はAQUAとの対面で精いっぱい。

どちらも実力が拮抗しているからこそ簡単には決まらない戦いだった。

けれどここにZeepが入ってきたらどうなるか。


もちろんAQUA側に勢力は傾き、endmは倒れてしまう。


俺はこの点を深く考え切れてなかった。


「まずいな、1vs2か。俺が甘かったな」


ここまで見通せたら作戦を変えれたのにな。

ちょっと後悔はしたが、今反省をしても意味がない。

ここは切り替え、反省会は後回しだ。


「いや、これは俺がAQUAをやって…」


あまりにもきついがやるしかない。

俺は彼女の方へ意識を変えた。

すると、必然とZeepの存在が薄れていく。


相手側にとってそれは1つの作戦だったのだ。

出来るだけ隙を作らず、俺は立ち回り意識を心がけていたはずだった。

それなのに、いつの間にか無意識領域に溶け込み、隙が出来る。


「うわ、まじか!」


いつの間にか横に移動していたZeepにショットガンを撃ち込まれた。


ーこれはうまい

ーちゃんとしてる

ーblancも耐えてて怖い

ーうっま

ーなんやこれえ




『すみません、私が負けてしまったせいで』


「いや、あれは俺がZeepを動かしてしまっただけだからendmは悪くないよ」


『それでも…もっと速くAQUAさんを倒していれば…でも彼女強すぎます』


「そりゃ、世界を渡り歩いている人だからな」


『私本当に世界で勝てるのかな、なんちゃって』


「自信持て、endmは今からあの人になるんだ。大丈夫だ。いくぞ」


『え、まあ負ける勝負は私挑まないので。』


「流石だ。ところで少し作戦を変えないか。」



3マッチ目。

さっきの2マッチとは作戦を少し変える。

まずendm vs AQUAというこの対面にリスクが大きかったりする。

だから俺がAQUAと対面するのだ。


正直この勝負で絶対勝てるとは言いきれないが、今までの経験からしてこれの方が良い。

endmがZeepを倒してそのままAQUAを一緒に攻撃。


これで行くしかない。




『じゃ行きますか』


定位置に付くと、俺らは動き始める。

さっきとは動く役割が違う。

彼女がZeepを引き付け、その間に俺がAQUAを相手する。


「こいつとやるのは本当に久々だな」


俺が現役から抜けたこともあり、VTuber活動をしていたこともありで結果的に1,2年は戦っていない。

さてどれだけ強くなったのか見てみたいものだな。


「行くか」


先に居るAQUAに攻撃をする。

彼女は俺に気が付くと急いで下がる。

ここは攻め気で行くしかない。

ショットガンを抱えて飛んでいく。


すると、彼女は安定の飛び出し。

俺は、予想通りに撃ってきたアサルトライフルを避けつつ攻撃態勢に入る。


「お、まじか」


だがショットガンは当たらない。

撃たれる前に下がったようだ。

まあまずはって感じか。


っとこのタイミングで、


『よし!倒しました!行きますそっちに!』


endmは半分以上HPを削られたもののZeepには勝って帰ってきた。

そしてちょうどAQUAは身を引いていた。


彼女らが激突するまで数秒と掛からなかった。


『くっ上手すぎです…』


だが、ここで倒されたのはendmだった。

まだ勝負は終わらない。


「まあそうなるか」


ヨーロッパを制した人間がここで止まるわけがなかったのだ。

AQUAはオールラウンダー。

ただ、すべてに長けているオールラウンダーと言ったものか。

endmのエイムは十分に長けていたが、それよりもAQUAの対処法が上回っていた。

引くタイミング、撃つタイミング、ここは共に食らうタイミング、

実力が伴わないと出来ない作戦でもあるが、彼女には実行できるほどのものがあった。


戻ってきたのはAQUAのみ。


『ごめんなさい、でもショットガン1発は入れました。』


それはナイスすぎる。

1発分のアドバンテージはでかい。


「了解、後は任せろ」


blanc vs AQUA

初めて俺が大会に出た時の最終決戦もこの構図だったな。

1vs1で迎えたラストマッチ。

もちろんコメント欄も最高に盛り上がっていた。


AQUAはこの場で一番正確でかつリスクの低い選択を取ってくる。


「こうするよな」


やはり最適解というのが彼女の脳内にはあるらしい。

俺が今一番してほしくない行動というのを分かっている。

この場は引く。

また違う場は攻撃、そして身体を引いて、場所を移動して、


ただいくら撃ったところで、当たらなくては意味がない。


「そうだとは思わないかい?」


この場での俺にとっての最適解はとっくに出た。

endmが1発当てて、かつ1vs1という状況。


「もらったな」


AQUAが次の攻撃に出たタイミング。

いつもなら避けてから撃つが、ここでは変える。

撃ってから避けるのだ。

フレームレートがシビアだがここはしっかり決めていく。

それが世界を制する者ってことだ。


「よし!!!2本目ゲット!!!俺らの勝ちだ!!」


ーないす!!!

ーすっご

ーつえええええ

ー流石や

ー最強

ーえぐい

ーAQUA/Thank you

ーZeep/will win next time


『つ、強すぎる。私もここの領域まで行きたい…』


今回は相性が悪かっただけで彼女も十分に化け物だったりするのだが。

まあまだその自覚はないらしい。

そのまま世界に行って暴れてもらえると俺は凄く面白い。


「さて、参加型続けるか。次やりたい人どうぞ~!」


ー誰がいけんねん

ーこの後!?

ー無理無理

ー流石にえぐい

ー無理だわ

ー終わってる

ー誰が行くのやら



流石にAQUAと戦ったあとでは、人が集まらなくなった。

だからこのまま配信は終了だ。


『次の配信はいよいよアジア大会で、ですかね?』


ーおつ~!

ーお疲れ様

ー面白かった

ーおつ!

ー大会頑張れ!

ーアジア大会もう来るのか


「そだな、その時はよろしく!じゃあ!!」




もうアジア大会もすぐそばに…か。

endmを全力でキャリーして世界に導いてやろうじゃないか。

俺はそう誓った。


--------------------------------------------------------------------

【後書き】

明日は日常?というかゲームじゃない回です(`・ω・´)b

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る