5章 歩み始めたその先は……

第206話 早速始まる大会予選

【world war】の世界大会。

これに出場するにはアジア大会でtop5の成績を収めないといけない。

今回の第8回大会。

出場出来るのは、2種目。

1つはデュオ、もう1つがスクワッド。


俺を含め白い流星はどちらにも出場する。

今から始まるのはそのデュオ大会の方。


俺はendmとペアになり世界を掴みに行く。

そう決めている。



『じゃあ、お互い頑張りましょ』


「ああもちろんだ。」


lucus&wartのペアは別ブロックの予選に出場している。

こいつらは順調よくしっかり突破していった。


しかもこの予選においてtop1,2はこのままアジア大会に出場出来る。



つまりここで一気に全力を出すのも手だ。



ただ1つの予選で行われるのは3試合。

1つ1つが重く、油断は大敵だ。


「よし、やりますか」


ー頑張れ!

ー応援するしかねええ

ー行ける!

ー1位取ってくれ

ーついにまた伝説が…



一応配信オッケーなので配信を付ける。

割と久々なのでボロは出さないように注意っと。


『では、ここに降りましょうか』


選んだのは敵が多い地帯。

endmの思惑はやはりキルポイントを量産することだろうか。

慣れている場所ではあるのでムーブも分かるし機転も利かせやすい。


「おけ、行くぞ」



さて伝説の始まりだった。







と言いたいのだが、俺はほぼすることがなかった。

単純かつ明確に言うならばendmが化け物過ぎる。


彼女の戦法は見えた敵を片っ端から倒していく戦略。

いやいや無理があるだろうと、誰もが思うだろうが彼女ならやってのけれるのだ。


『後ろお願いします!』


そして彼女単身じゃ隙も出る。

そこを突こうとしてくる敵を排除するのが俺の役目。

いわばendmハイパーキャリーみたいなものだ。


彼女の化け物エイムは敵がどんどん減っていき、本当にすることも無い。




終盤戦にもなるとさらに脅威は増す。



『あ、あそこに敵が居ますよ!行きましょう』


どうしますか?とかないんかいと突っ込むのは今更かもな。

サブマシンガン片手に突っ込んでいく。

もしものことを考えて俺も付いていくが心配はあまり要らない。


強いて言うなら後ろに来た敵を俺がこっそり始末する。


「っとこっちはおっけー。そっちは?」


『あと1人~、、、倒したよ~!』


ー怖すぎる

ーなんだこれ

ーこっわ

ー流石に恐怖感じた

ー何が起きてる??

ーえぐい

ーこれが本領ってやつ?


『ここラストだよ!行きます』


「え、あ、了解。付いて行くわ」


まだランクマなら終盤入り始めたくらい。

なのに彼女の暴走のおかげで明らかに敵の減りが異常だった。




『ナイス~!』


「え、あ、ないす!」


画面には1位の文字。

キル数は30キル弱。

大会で出すキル数じゃないし、おかしい。


ー?????

ーはい?

ーえぇ

ーえぐい

ーこいつらだけなんか違う

ーペースやばすぎ

ーなんじゃこれ

ーおかしい

ーはよアジア大会行ってくれ

ー予選荒らしだろもはや


まあ次の試合何があるか分からないし、余裕が出来たのはでかい。

おかげで1位と2位の差もおかしくなっているが((



気を取り直して2戦目。

さて戦術はどうするかな……?



『とりあえずここ降りましょうか』



うん知ってた。さっきと一緒だ。

そして降りてからのムーブもまったく変わらない。

彼女の周りでは常に銃声。


厳密には敵が寄ってきてるんじゃなくて彼女が寄って行ってるんだがな。


俺も一応街の端あたりに降りてる敵をさっと倒す。

1vs2なんて久々だな。


ただランクマで人数不利からの逆転は山ほど経験してるからこそ、まだ多少の油断もどうにかカバー出来る。





『やった~!』


「ないす~やばいなぁ」


ーこんなぬるかったっけ?

ーendm恐るべし

ーやっぱこの女怖い

ー終わってる

ーendしてるわ

ー怖すぎる

ーブロック違うくて良かった

ー↑どうせ戦うことになる

ーあっ

ー草


「いや、まじかここまでキレイに刺さるか」


俺がネタ交じりで言った、敵ひたすら倒すとかしたら面白くね?が本当に実行されるとは。

しかも実行してるのはエイムの悪魔endm。

誰が止められるんだよ。


しかも2試合連続1位でほぼ予選1位通過は硬い。

もうこれ俺必要ないじゃんとか思いつつ、3戦目に突入。






ただ、流石にこんなきれいにムーブが動くわけがない。


2位以下が彼女のせいで拮抗したのもあり、他チームはendmを賞金首にしてやってきたのだ。

流石の彼女も複数戦では負けてしまう。

援護に回りたかったが、相手の敵数が多すぎて手が出せない。



『ごめんなさい!!』


もう彼女は十分頑張ったし次は俺が頑張る番か。

と言ってももはや1位確定みたいなもんだが、ここでダサく終わらせたくないのは男の性というやつだろうか。


「いいよ、ちょっと俺も手を慣らしたかったし。」


久々の大会だ。

ちょっとくらい暴れてみようとするかな。


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【後書き】

次はendm視点です。

久々に違う人の視点書くかも……?

頑張る!


この作品U-24杯にそのまま投下させます!引き続きよろしくお願いします!

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