第199話 HESKALアニバーサリー配信②
【前書き】
歌うシーンは流石に描写むずすぎるのでほぼ回想ですが許してください
追記)間違って非公開押しちゃった
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「よろしくお願いします!」
時間も限られてるのでさっと準備する。
俺の裏側で流れているのは4期生ラストメンバー。
残念ながら誰一人分からないが、逆に言うとこんなにもHESKALって居るんだなという驚愕も含まれている。
そして俺はその大トリを飾る最後のVTuber。
唯一HESKAL4.5期生として降臨し、今もその名を界隈に光らせている。
さて行くか、俺の1年の大決算へ。
「やあ!最後に歌うのはこの俺だ!いくぞおおお」
ーきたああああ
ーもうラストまじ?
ーネスイだああ
ー知ってた
ーいや待ってた
ー長かった
ーようやくだあああ
ーネスイきちゃああああ
ー書き下ろし来た
ー噂の曲か
今回、俺のためにと書き下ろし曲が用意された。
全体で披露されるのは緊張するが、それでもこの歌のためにもしっかりやり切りたい。
そう思ってこの近日しっかり練習してきた。
踊りなんかできない。
でも出来ないからこそ出来るまでやることに意味が生まれるのだ。
この1年色々あった。
そもそもVTuberになるだなんて思っても居なかったな。
てか夜音がVTuberという事実さえも驚くほどだった。
でも実際してみて、思ったのはやってよかった。
春陽と初コラボ、配信2回目だったことでめちゃくちゃ緊張した。
でも彼女は凄く優しくて面白くて、しっかり引っ張ってくれた。
続くプリームは言うまでもない。
もえは癖が強かったが、俺のおかげで良い方向に変わってくれた。
HESKALに来て、何か貢献出来た、それだけでも俺は凄く嬉しかった。
『はーい皆!私達も参戦だよ~!』
と言って3人が配信に参入する。
見知った顔、
春陽、プリーム、ひなだった。
『HESKALアニバーサリー配信、私達は最後まで全力で行くよ~!』
ひなの言葉と共に2番が始まる。
このメンツで歌える日が来るとは……そう思う。
最初こそは不安だったものの今はめちゃくちゃに楽しい。
それに加え、この3人とコラボする日はこう見えて凄く面白くわくわくした。
いつもの日常が非日常に変わる瞬間がたまらない。
だからこのメンツで歌って踊って、それはもう最高の瞬間。
「さあいくぞ!!」
ーうおおおお
ーやばい
ー神すぎん?
ーやっばい
ーなんだこれ
ー最高
ラスサビに突入。
演出も激しくなり、俺たち4人が現在進行形で輝いている。
こんな舞台に立てて本当に良かった。
あっという間に終了。
ただ暗転し、抜けていくのはひなと春陽。
これはまだ大トリではないのだ。
「さて、HESKAL3周年アニバーサリー配信、最後までありがとうございました!」
『私たちHESKALはこれからも頑張っていくよ~!応援お願いね!』
『ラストを占めるのはサプライズ曲~!3周年記念曲れっつごー!』
流れ出したのは書きおろし2つ目。
HESKALの3周年アニバーサリーという素敵な日に、記念曲が添えられた。
そしてそれを始めて歌唱するのは俺とプリーム。
やはりHESKAL界隈ではこのペアが圧倒的に支持を得ているらしい。
まあそれもそのはず。
俺たちは幼馴染だからな。
それがこうしてVTuberの関係。
この関係としての別の楽しさ。
それを味わいながら、歌い終えた。
多くの人に見守られながら無事配信は終わった。
歌い終わった時、隣には慣れ親しんだ夜音がニコニコしながら立っていた。
踊り終えて息はまだ整えられていないが、それでも笑顔は完璧だった。
それはかつての夜音と同じ、希望を持った笑顔、そんな面影が垣間見える。
今までの夜音との思い出がよみがえってきた。
VTuberを始めて夜音と距離感が生まれた気がした。
彼女が他のVTuberと関わり、それを見守りながら俺は別の人と配信をする。
でも距離感は変わっていなかった。
夜音がこっちを向いてお疲れ様とそう呟いた。
この仕事を受けて、しっかりと立ち向かって居られて本当に良かった。
そう心から感じさせられたのだった。
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【後書き】
ちょっと短かった気がする。
星1900越えてて本当にありがとう!!
2000が見えてきてこのまま頑張る!!
あとたぶん3章と4章の閑話をどこかのタイミングで出します!
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