第181話 解散そして次の道へ
【前書き】
4章終わりです。
---------------------------------------------------------------------------------
「お疲れ様です!この2日間ありがとうございました!」
endmは車から降りると、俺らが居る車の方を向いてそう言った。
wartは食らいつくように彼女の方へ駆け込みだす。
その姿を見てふっと笑いながら俺とlucusも車から出た。
2日目、朝から雑談配信したり、マシュマロを返したりしているとあっという間に昼になった。
予定よりは早い時間だが、昼過ぎに解散ということになった。
「ありがと~endm本当に可愛いね」
女子同士はきゃっきゃと何か喋っている。
黙ってたら花がある人と、黙っていることで更に可愛い人を、一度に視界に入れる機会なんてもうないかもな。
ちなみにまだ電車の時間には余裕があるので、俺もlucusも口出しはしない。
「blancはこれからどうするんだ?」
「どうする?」
lucusが突然そう聞いてきた。
「大会のあと、まだ競技を続けるのか?」
「そうだな…」
はっきり言って凄い悩んでいる。
この1年弱VTuberと掛け持ちして分かったのは、忙しいということ。
更には高校生ということもあり、勉強もしないといけない。
だからこそ、まだ競技を続ける!とは言いにくかった。
「別に無理に続ける必要はないんだよ」
「wartもendmも、お前の配信見て凄く楽しそうだった。それが世界にも伝わっているのは良いことだし、その質を下げてでも競技を続けて!とは誰も思ってないよ。」
「そうだよな…」
競技を辞めるか、これはもう大会が終わるまで分からない。
ただプロゲーマーというものを完全に引退したとしても、白い流星から離れたくはない。
この4人の空間が俺は大好きだからだ。
「なんか難しい問題を聞いてごめんな。でも、ちゃんと考えとくべきだって言いたかっただけだ」
lucusは視野が広い。
昔から絡んでいたからこそ分かる。
自分の心配だけじゃなくて、他人の心配を心からしてくれる。
相談にも真から聞いてくれる。
そんなメンバーが近くにいて凄い幸せだ。
「ありがとう。lucusには感謝でいっぱいだ」
「そんなことない。blancも十分頑張ってる。
それこそ色んな人に笑顔を届けてるしな。」
彼はそう笑いながらいいゆっくりと空を見た。
「本当に楽しかったな」
珍しくlucusが感嘆の声を漏らした。
割と大人びている彼だからこそ、ボソッと喋るのに
俺は驚いた。
「楽しかったです…また集まれたら良いですよね」
白い流星、この4人が昨日から集まったことで何か見えない団結力が付いた気もする。
それに配信も楽しかったし、オフで彼らの色んなプライベートの話を知れた。
その話はまた今度にでもしようか。
「次か…次は大会だな」
そういや、もう大会が徐々に迫ってきていた。
予選大会はもう1,2週間後。
ただ実際会えるのは決勝からのオフライン大会のみだった。
「絶対会おう」
lucusはこっちを向いてそう言った。
俺は肩を軽く持って、
「任せろ」
とだけ告げた。
ちょうどwart達も気が済むまで話が出来たらしい。
「いや~楽しかったね。今日帰ったら通話する!?」
「俺は…パスかな」
大会もそうだが別のVTuber企画が待っている。
練習や打ち合わせもしないと。
「わーん…」
「私は行きますよ…たぶん」
「endm~優しい~」
「そろそろ時間か」
そろそろ行かないと、と思いスーツケースを引く。
「じゃあな!本当にありがとう!」
「ありがと~また遊ぼうね!!」
endmが前に歩きだし、俺も後を追う。
その時、wartがスーツケースを抑えた。
俺は何してるのかさっぱりだ。
「ん?どした?」
何か伝え忘れたことでも?と思った。
wartは声を潜めながら、
「endmを頼んだよ。お互い大会頑張ろうね!」
そう言ってlucusの元に戻っていった。
この2日でモチベーションは十分だ。
さて、本格的に練習を進めようかな。
俺もendmに遅れないよう歩きだした。
まだ勝負はこれからだ。
-------------------------------------------------------------------------------
【後書き】
4章終わりです!
5章は引き続き4章の続きをやっていくんですが、
4.5章を挟んでとあることをします。
投稿止まったのはごめんなさい!
これからも止まることはあると思いますが許してください!
DMや感想凄く励みになってます!
この作品を最後までこれからもよろしくお願いします!
追記)5章で終わるわけじゃないです!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます