第176話 準備

「ええ?endmとblancがペア!?」


食事中wartはそう声を出した。

wartが頑張って作ったご飯を皆で食べながら、話題は俺らだった。


「blancもデュオやるのか」


lucusも若干意外そうにしていた。

俺も、正直デュオやるかどうかそこまで決めていなかった。

endmが言ってくれなかったらたぶんやってないだろう。


「私が足を引っ張らないようにしないといけませんね」


endmがぼそっと呟いた。

正直エイムさえあればどうとでもなりそうなこのゲーム。

足を引っ張るなんて早々なさそうだが。


「俺らもデュオ出るかぁ~?なあwart」


「いいね!こいつらぼこぼこにしちゃおう!!」


wartとlucusは握手して結託したらしい。


「endm、よろしく」


「はい!」


俺がendmの方を向いてそう言うと、彼女はにこっと返してくれた。


「でも、予選は近いんじゃない?大丈夫なの?特にblancとか」


「ん~」


割と復帰してからはあまり経っていない。

だが実力は着々と戻ってきたし、別にもう行けるんじゃないか?


「大丈夫ですよ」


先にそう言ったのはendm。

希望に満ち溢れた目だった。


そんな期待に応えられるかなと不安になったのは一旦置いておくか。



「さて、夜も配信なわけだが。」


一応昼と夜に枠を取ってある。

企画もざっくりだが決めてあった。


「手元を撮りながらやるんだっけか?」



今回の企画。

ただ昼のようにゲーム配信をやってもな~という話だった。

別ゲー配信は明日に控えている。


今日はローテーションで手元撮って、余ったら適当に何かやろうということになった。



「そうだね~順番どうする~」


「blanc、私、lucus、wartで良いんじゃないですか?特に意味はないですが」


いつの間にendmは食べ終わっていた。

そして口元を拭きながら、そう提案した。


「良いと思うぞ」


lucusは提案に乗った。

wart首を上下に振っている。


「決まりだな、って俺からかよ」


別に良いが、一番最初というのは地味に緊張する。

今まで手元を撮らなかったわけではないが、アーカイブは全部消しているから知らない人の方が多いだろう。


「準備はlucusに任せても良いか?」


「ああ、お手伝いさんにさせるよ」


とりあえず準備関連は終わり。


「あとは、なんか決めることがあったか?」


「特にないんじゃないー?あとはまた考えれば」


「だな~」


4人で配信。

手元とか久々で緊張するな。


「あとで、ちょっと練習するわ。手元撮られるの緊張するからな」


「あ、じゃあ私も付き合います」


「私も行けたら行く~」


「それ行けないときのセリフだぞ」


「いたっ」


lucusにポコッと殴られwartはわざとらしく痛そうにする。

いたって日常的で、そんな日常が凄く好きだ。



-----------------------------------------------------------

【後書き】

少なくてすみませんが、キリが良いので許して

次からまた配信。

明日からは文字数また増やす予定です。

このシリーズ?終わったら、あと1シリーズやってこの章終わりです!




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る