第152話 新衣装お披露目……?
「こんしろ~」
ーういい
ー来た!
ー新衣装ま?
ー楽しみ
「はい、というわけで今回はタイトル通り新衣装お披露目なんですけど」
「どうやってやればいいか分かんなくてプリームに聞きました!」
はっきり言ってVTuberの配信なんて数えるほどしか見ないし、お披露目回なんて猶更見たことが無い。
だから、たぶん経験しているであろう彼女に聞いた。
すると、返ってきたのは、
私の場合、負けたら公開で、参加型ゲームで対戦してたなぁ
と答えてくれた。
よし、そうしよう!
「負けたら公開!1vs1参加型AFG!!」
ー????
ーは?
ーこいつ何を言って……
ーえ?まじ?
ーネスイと直接対決ってこと?
ーえぐい
ーとりあえずお披露目は持ち越しかな?
「というわけで、やっていきますかぁ」
ー白井みな/こいつおかしいと思う
ーうん
ーだろうな
ーおかしいわ
ー人間じゃない
ー焦らすとかじゃない
「あ、ちなみにプリームに聞いたのをそのままパクりました」
ーあいつ一旦やらね?
ーこれはひどいw
ー何をどうしたんだよ
多少語弊で彼女にヘイト向いてるなー
まあいいか。
「とりあえずルールはこんな感じ~」
・実力に自信がある人
・多少叩かれても大丈夫な人(配信に出る覚悟)
・ロール(役職)自由
・技の制限なし
・バグ、グリッチ×
・レベル固定
とこんな感じだ。
これで1vs1の参加型をやっていく。
「じゃあこれで、負けるまで行きまーす」
ー実力に自信無し
ーそれ
ー無理だよ
ー誰が行くのこれ
ー俺行きてええ
ーおっ
ー頑張れ
「じゃ部屋立てる」
と、部屋を立てたが、すぐには来なかった。
いやぁまあ流石にハードル高いか?と思った時、1人部屋に来た。
「お」
ーきたああ
ー挑戦者1人目
ー役職やばい
ーは
ーうおまじか
「えっと、役職は忍者……忍者!?」
忍者まじか。
まだ一回も見たことが無いや。
「えっと、カルカさん?よろしくお願いします!では行きましょう!」
ー行け❕カルカ決めてこい!
ー1戦で終わらせろおおお
ーいけえええ
ー勝ちますこれ
ー忍者はネスイも戦ったことないしわんちゃんある。
「よしやるかぁ」
一応ステージは障害物の多い対戦ステージを選んだ。
「忍者ってどんな戦い方するんだろ」
ワクワクしながら敵陣に突っ込んだ。
すると横から手裏剣が飛んでくる。
「あっぶね」
間一髪回避したかと思うと、そこにクナイを差し込んでくる。
「やっべ」
少し速度を上げて、なんとか回避する。
慌てて撃たれた方向を見るが、誰もいない。
と思うと、前から撃たれる。
「え、どこ居る!?」
ーこれはうまい
ーなんで対応できてんの
ー避けれんのあれ
ー上手い
ーあるぞ
「あ、あれか」
めちゃくちゃ速度を上げて走りまわっている。
どおりで姿が見えないわけだ。
「いや、行けるか?」
とりあえず、速度にバフを載せて、限界まで前まで詰めてみる。
「案外行けそう?」
忍者が結構技を出してくる。
だから余計近づきにくい。
「いや、まじか。攻撃当たんねえ」
攻撃の間合いまで詰めても、姿が消える。
隠密の術的なものか?
「そもそも忍者の情報が浅い」
ー行けるぞ!!
ーいけ!!
ーかてえええ
ーあるある
ー忍者頑張れ!!!
ー誰もネスイ応援してないの草
「あ、これどうだろ。」
さっきから見てて、ずっと忍者は地上と壁を行き来している。
ただ、障害物を頼りにせず、動いてるのだ。
「いけ!ファイラル!」
回避盾でも使える炎系魔法技。
そのうちの一つ、一定の位置に炎の渦を発生させるものだ。
「よし!」
敵の移動位置を予測して撃つと大体当たる。
ーやばい!
ーまずい!!
ーなんでそれ当てれるんだあ
ー魔法ってこんな強い?
ー忍者と魔法は忍者の方が強いはずなのに。
「いや、ここで態勢変えるの?」
このまま走りまくってくれると楽だったのだが、相手も並大抵のものじゃない。
「手裏剣結構きついな……」
回避盾には遠距離技がほとんどない。
だからこそ、耐えながら前に詰めるしかないのだ。
しかも相手がうまい。
手裏剣で俺の位置を誘導して、その先にクナイを置く。
神経を集中しなかったらすぐにでも当たりそうだった。
「え!?」
と急に、忍者が消えた。
「どこ?」
ただ風の音が聞こえる。
敵がどこかに移動しているのだ。
『風切・漸』
声が聞こえた。
これは……
「後ろ!」
俺の危険信号はいち早く動いてくれた。
なんとかギリギリで小刀で応戦した。
ただ、めちゃくちゃ強い。
少しでもブレると、大ダメージを負いそうだ。
だが、なんとか切り抜けれた。
忍者は急いで下がると、また姿を消す。
ー今の耐えるまじ?
ーえぐ
ーよく耐えたなw
ー忍者ばか上手い
ー上手いのにネスイのせいでかすむ
「うーん。」
このまま攻防が続いたら決着は五分五分と言ったところか。
忍者側が何を隠しているから分からない以上、決めるしかない。
「たぶんここだろ。光一閃!」
持っていた小刀の刀身は長く、そして輝きだす。
そしてそれと同タイミングで俺は、一閃に走り出した。
「ここだ!!」
ーおおおおおお
ーまじか
ーいや、それあたんの!?
ーえっぐ
ー1戦目からハードルバカ高いやん
ー白井みな/忍者上手い
「とりあえず1勝か」
あやうく1戦目で負けて企画倒れするところだった。
視聴者を見ていて、忍者って結構珍しいのかな。と思った。
「さて、えっとカルカさんありがとうございました!」
「じゃ次やりたい人~!」
さてさて、どんどん行こうか
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