4章 二度目の夢を追いかけて

第128話 プロローグ


「よう」


俺が久々に喋りかけに言った相手、それは懐かしきメンバーだった。


『blanc!?どうしたんだ!?』


白い流星のVCにいきなり入ったからか、多少lucusは困惑していた。

たまたま、彼一人しかVCに居なかったことで、wartの叫びを聞かなくてよかった。


「そろそろworld warを頑張ろうと思ったんだが、次の大会について聞きたくてな」


俺はあの春休み、誓った。

だからこそ、ここから頑張っていかないといけない。

けれど下調べも重要だと思い、訪れてみたのだ。


『あ~まだ情報は出てないぞ。けれどおそらく周期的にスクワッドじゃねえか?』


「ありがと。じゃ」


と、必要情報で聞き取ってさようならとしようとしたが、


『いやいや、もう去るのかよ。スクワッド俺らと出てくれるのか?』


「ああ。二人には内緒な」


『blancらしいよ。ありがと。一緒に頑張ろうな』


「ああ」



まだendmとwartには伝えたくなかった。

俺が来るという情報で変に狂って欲しくなかったのだ。

いや、正直endmは大丈夫だろうが、wartは怪しい。


もう少し大会の情報が出たくらいでいいか。

まだスクワッドと決まったわけじゃないしな。






春休みが明けて、学校がまた始まった。

特に変わったことがあるわけでもなく高2年となった。

少しだけ仲の良かった人とかは大体別のクラスに移ったから実質リセットみたいなものだ。


あ、でもしいて言うなら夜音は同じクラスだった。

これが奇跡なのか、それとも先生側の意図的なものかは知らない。

まあ、田舎から急に幼馴染どうし二人が来たら流石に心配はするだろうか。


「まあなんでもいいが…」


正直そんなことはどうでもいい。


それよりも俺の家に住み着く一人の少女をどうにかしてくれ。


「夜音さーん。自分の家はどうしたんですかー」


俺が夜音の後ろからそう聞くと、


「私の家はここですよー」


と返ってくる。

いや、そんなわけあるか。

最近彼女の家の冷蔵庫の物すら俺の家にどんどん移動されている。

もはや、夜音の家をレンタルして貸し出せるくらいには使ってるとこを見ない。

お風呂と寝る時くらいか?


「あ、今日はご飯作らないと~」


ただ、完全に夜音が変わっていないわけではなかった。

家事を手伝おうというのは最近ずっと続いていて凄い助かっている。

現に、俺にも時間が出来て【world war】の情報収集をする時間が長くなった。


「ちなみに何作るの」


「肉じゃがかなー」


とまあ定番的なものしか彼女はまだ作れない。

もう少し成長したらもっと教えようかと頭の片隅に入れて、部屋に入った。


何かしようというわけではないけれど、やっぱり自分の部屋は落ち着く。

誰にも見られない孤立した安心感がある。


「そういや、次配信いつだっけ…」


最近は配信を詰め詰めには入れてない。

他の予定が入っているからというわけではなく、少しずつ落ち着きに向かっている。

いつまでも週4ペースで配信など、ネタも尽きるし、こっちも疲れる。


「あ~俺だけだから決まってすらないのか」


日にち自体明々後日あたりだった。

けれど、コラボするわけでもないので何も決まっていない。

3日後配信なのに何も決まっていないとか大丈夫かよと思っていたがまあいいか。


「雑談するか」


と呟いて1つ俺は大事なことを思いだした。


blanc=白海ネスイっていつばらせばいいんだ。

風夏いわく、そろそろバレてきているだとか。


だから大事にならないようにそろそろ打ち明けたらどうかと言われた。


「3日後の配信でそれ打ち明けるか……?」


いやいや、そんな急ペースで決めてどうするんだ。

現にコラボが決まっている配信もある。

コラボ相手側に迷惑をかけたくないしまだ打ち明けるべきではないだろう。


けれど、1人だけ打ち明けるか考えていた。


夜音だ………。


今日の夜あたり打ち明けるか。

後からばれると色々嫌だった。



確かに俺は慎重に動く人間かもしれないが、身近な人を失いたくはない。

だからこそ決断こそ早めに決めたかったのだ。



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夜音が作った肉じゃがを食べていたのだが、まるで味が伝わらない。

それほど緊張しているのか俺は。


と自分に言い聞かせつつ、そろそろと思い箸をおいた。


夜音は目の前で美味しい美味しいとぱくぱく食べている。

そんな中割り込むのは申し訳ないが許してくれ。


「あ、あのさ」


「ん~?」


夜音は上を向き、俺と目が合った。

何も心当たりがなくキョトンとしていた。


「一つ大事なことを打ち明けようと思ってさ」


「なになに、あ!」


彼女は一つ思い当たりがあったのか?

閃いた表情をした。


「どうした?」


「彼女出来た」


うん違う。

俺は首を横に振って、


「本当に大事なことだ。夜音にとって悪い情報なのか良い情報なのか俺には分からない。」


「なにー」


「実は、俺がblancなんだ」


一瞬、いやかなりの時間、俺と夜音の間で時が止まった。


ここから俺の新たな人生が幕を開けた。

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【後書き】

4章スタートです!!!

さてさてどうなることやら。


割と作者が書きたいことを書いてるだけなので話数飛ばしてもそんなに変わらないかも。

ただblancの配信は結構関わる気がする!



面白かったらぜひ☆と♡ フォローやレビューお願いします!!!!


これからもこの作品をよろしくお願いします!!!!!!

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