第83話 神威を倒す配信③
「誰が勝てるんだよw」
せっかくここまで来たのにまたやられてしまった。
いろいろと思うところがあるのだが、とりあえず情報を整理しよう。
まず、神威には第二形態が存在していた。
そして、それまでが前座だった………そう思うしかないような猛攻撃が始まった。
最初から攻撃はえぐかった。
まず、明らかに当たったらいけないような弾が大量に襲ってくる。
ここまでは避けれるのだが、すぐに真上と真下から剣で攻撃をしてくる。
あれだけ大変だった攻撃が当たり前のように………。
そして
「は????」
ついに神威は重力を操ってきた。
ついさっきまで床だったものが天井になり、またすぐに移動する。
何よりも強化弾も重力の影響を受ける。
だから頭上にあるからと油断したら終わる。
「え?これ攻撃できなくね?」
完全に神威に攻撃を封じられた。
さっきまで居たところが壁になったりと、位置は常に変わり続けるからだ。
強化弾は降ってくる速さが遅すぎて、弾と弾の隙間がわかりづらい。
「やべえ、どうしよ」
ただ攻撃を避けることに必死で、走ることしかできない。
ーやばあ
ーなんで避けれるww
ー上手すぎ
ーこれで終わらないの怖い
ーまだ序の口っていう
ー本番はまだなんよなあ
「本番はまだ?それってどういう…」
そう言いかけて、すぐに絶望を感じた。
「な、え?左右に浮いてるのって…」
そう神威は急に攻撃をやめた。
そして上下左右に、そう、あの漆黒の剣が大量に浮かんでいたのだった。
「いや、まさか…降ってくるわけ…」
知ってた。
「は?は?は?」
そしてまあ、避けれるわけでもなく死んだ。
ーwwwwwwwww
ーそれめちゃくちゃ頭おかしい
ーそこ難所
ーまじでえぐいよなw
ーいまだによけ方理解できない
ー確か数ミリメートル単位で避けないといけない。
「数ミリ単位?www」
「誰が勝てるんだよw」
っと、こういう流れだ。
落ち着いて整理しよう。
・第二形態は強化弾がある。
・強化弾は動きが遅い
・それに加えて上下の剣を避ける
・重力を操られる
・少し時間が経つと場面が変わる
・上下左右からの剣
こっからは予測だが、嫌な予感は色々する。
まず、上下左右の剣だけでもおかしいが、重力も操ってきそうだった。
それに強化弾があそこで終わるわけがない。
つまり警戒すべきは、上下左右、強化弾、そして重力変動の対処だった。
「とりあえず第一形態の攻撃を安定させないときついか」
第一形態の後半戦は上下からの剣攻撃が飛んでくる。
それをまずは練習して、そっから左右攻撃に対処すべきかもな…。
「でも、あれどうやってダメージを出すんだ?」
よく考えると近づくなんて容易じゃない。
ー短剣の加護使お
ー最初に使ってるわ
ー最初使わずに勝てない?
ーたぶん行けると思う。
ー結構耐えれば前半は攻撃が止まる時ある
ーそこ狙っていこ
「短剣の加護使うか。じゃあ第一形態も攻撃かわさないとな」
第一形態は、とりあえず剣が神威から飛んでくる。
それをひたすら避けるなら、ひたすら最短距離、最高スピードを出し続けないといけない。
「難しすぎる~~~!!!」
流石にすぐに対応することは出来ない。
ずっと避け続けるのは本当に難しい。
「ん~???なんで当たった??」
そんなこんなで配信開始1時間後、第一形態のクリアテイクが取れた。
「うお!?攻撃がやんだ!今だ!!!」
考えている暇もなく、急いで攻撃を与えに行く。
HPが少ないということもあり、すぐにHPを半分に出来た。
ーこれを安定にするってま?
ーむずすぎw
ーでもこうするしかないw
ー正攻法これなの地獄過ぎ
ーこっから落ち着いて!
ー上下の剣か
ー上下攻撃は結構終盤まであるから慣れとかないときつい
「落ち着いて…。やろう」
とりあえず上下の剣を落ち着いてかわす。
そしてすぐに、HPを削りに行く。
「フェールキル!」
ちょうど神威との直線上に剣がないことを確認して詰める。
「おっけ~。」
とりあえず上下の剣も避けつつ、攻撃も入れていく。
次は、モンスター3体召喚+上下の剣なんだが…。
「あっ!やらかした!」
魔女の魔法と神威の攻撃、そしてコウモリの飛来でゴブリンに距離をめちゃくちゃ詰められていた。
「いや~もったいない」
今のは正直避けれたかもなあっと思いつつ、気持ちを入れ替える。
ーあ~
ーゴブリンは強いよ
ーちなみに本来のHPと攻撃力ならどれも強い
ーこの装備で挑むようなものじゃない
ー一発即死装備www
ーこれ、クリアしたらノーダメージってこと?
ーあれ?歴代に居たっけ
「ここ安定させたいなあ」
とりあえず第一形態の前半、剣をひたすら避けるのを安定させたい。
ここだけでも5回に1回くらいしかクリアできないのだ。
「コツとかないかなあ」
ーむずすぎて分からん
ーそれ
ーコツを教えれるほど上手い人居ないわ
ークリア者とか居ないかな
ー草
ー居るわけない
「うーん、そっか。数をこなすしかないか」
ーラスカ/そこは出来るだけ内側を走ればそこ安定する
ー!?
ー本物wwww
ーラスカ見てんの草
「ラスカさん?ごめん、どんな人?」
ー世界1位取ってる
ー神威クリア者ですよ
ー装備ばか強い
ー普通にトップランカー
ー前シーズンも世界2位だっけ
ーめちゃくちゃ上手い
「え!?めっちゃ上手い人じゃんw」
ラスカさん…という方のアドバイスをもとに、やってみる。
「え!?めちゃ通るんだけどww」
信じられないくらい安定した通過をする。
もはやここに心配は要らないくらいに安定している。
「まじでラスカさん、ありがと!!!」
ー神現る
ーいやうまいな
ーそこまで実践対応はすごいけどね
ーネスイもやばい
ーこれで第一形態安定か、こわ
第一形態の後半戦は変にミスらなかったら突破できる。
つまり問題は第二形態だった。
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