第61話 1期生参戦。始まるコラボ配信

「はあ………」


さて、案件配信が終わったもつかの間、

少し経つとまた別のイベントがある。

それがコラボ配信だ。


だが、今までとは格が違う。

プリンを主張しているバカではなく、1期生。

そしてVTuber登録者数世界1という最強配信者だ。

それが光マナ さんだ。


だが、これで終わりではなかった。



(なんで2人も居るの………)



まさかのアクリスさんも参戦なのだ。


もう頭を抱える他ない。

流石に夜音もそんな状況になったことがなく、相談する間に逃げられてしまった。



そんなこんなで混乱の中配信が始まったのだった。

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《なんで1期生が2人居るのだろうか………》



「どうもこんしろ~」


ーこんしろ~

ーこんしろ~

ーこん

ー来てしまったか

ー始まった。

ーいやネタかと思った。

ー俺も

ー同じく


「さて、タイトルから分かる通り、ゲストの方が居ます!」


「では来てもらいましょう!どうぞ!!」



『どうも!皆さん!HESKAL1期生エースの光マナです!今日はよろしくううううう!!!』


『楽しい夜がやってきたぜ!HESKAL1期生のアクリスだ!』


「はい、以上の2名ですねえ…なんでだよ」


ー本当になんでだよ

ーがちそれ

ーなんでだよすぎ

ー謎すぎるよ?

ーまあ、うん…

ー考えを放棄しよう。



『やっとだぞ!俺たちが兄貴の配信にお邪魔できるのは!』


『まじそれ!結構待ったんだからね…』


「待ってたのかよ…」


2人のハイペースに押されつつもまあ、少しずつ進行していく。


「ではまずいきさつからなんですが。………なんで?」


『いやあ、兄貴。俺すごくコラボしたくてさマネージャーに相談したのよ。

そしたらマナ連れてけって言うから試しにやったらオッケー出ちゃったってわけ』


ー?

ー話は理解できても内容が分からん

ー意味が分からん

ーオッケー出すなよw

ーマネージャーやばいなあ


「は、はあ」


なんも分からん。

俺が困っていると


『まあ要するに、2人ともネスイとコラボしたかったから打診したらオッケーが出たってわけ』


マナさんの説明を聞いた。

うん。分からん。


てか考える方が面倒になってきた。



「さて、では今日は何をしていくんですか?」


『いぇい!ミニゲーム対決!!!』


『来たぜええええ』



(あ、やべえ。空気置いてかれそう)



『というわけで。まずはマナがルール説明をしましょうか。

 今回するこちらの【大量ミニゲームラッシュ】というゲームなんですが、

まあいっぱいミニゲームがあるので色んな遊びしよう!というわけです。』


「おお…」


ーネスイ押されんなwww

ー喋ろお

ー1期生の見えない圧に押されてそう

ーやっぱ口数が違うな

ーミニゲームかあ。面白そうだな



『まあ、とりあえずやって見ますかあ』


マナさんに進行を切り替えつつ、俺はゲームを開いてマッチングする。


『あ、兄貴。私とマナはどっちも呼び捨て頼んだっす。』



「…は」


いや、そんな急にさらっとえげつないこと言ったなおい。

まあ、するけども…



「とりあえず何をするんですか?」


『そうだなあ。まあ手始めにこのゲームとかどうっすか?』


そうしてアクリスが選んだのはごく普通のオセロだった。


『じゃあ私が見学ね!二人とも頑張って!』



オセロとはいえど、少しマス目が小さい。

6×6なので決着は若干速そうだ。


『兄貴に現実見せてやりますわあ』


「さて、がんばるかあ」


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『兄貴…強すぎっす』


画面に映るオセロはすべてが黒色で染まっていた。

もちろん黒は自分の色だった。


『え、えぐいって』


マナも驚愕しているようだ。


だが、普段からFPSをしているので相手の行動を読むというのが必然的に必要となってくる。

おかげで簡単に先が読め、全色揃えてみた。


ーまさかのオセロも強かったのか

ーアクリスとか結構強いはずなのに

ーやっぱネスイえぐいな

ーもうなんか言葉で表すのむずい

ー無双すぎ

ー怖い


「ま、まあ結構良い戦い出来て良かったな」


『くっそおおお。私リベンジしたいです!』


『そうねえ。次はじゃあヨットとかどう?結構運が必要だし勝ち目もあるんじゃない?』


『よしやるぜええええ』


「あ、うん。頑張ります………」





なんか相手の闘争心に火をつけてしまった…。

まだまだ配信は始まったばかりだ。




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